看護師の面接対策

元美容外科クリニック採用担当が伝える看護師面接に受かるコツ

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私は大手美容外科クリニック2社での勤務経験があります。その際に、看護師中途採用の採用担当者(面接官)を行っていました。

働いていた地域は、比較的美容外科クリニックが少なく、募集をかければ最大60倍になることもありました。

また、一般病院では1度の面接で合否が決まるケースがほとんどかもしれません。しかし、美容外科クリニックでは2次試験を設け、最終選考を行うも多く、場合によって「最終面接」「小論文・作文」などの課題を課せられる場合もありました。

ただ、美容外科クリニックの採用担当を行ってみて感じることは、面接での印象がすべてだと言うことです。

そのため、私が働いていた経験や採用担当者であった経験を元に、美容外科クリニックの面接で受かるコツをお伝えしていきます。

執筆・監修看護師

美容外科クリニックの大変さを知っておく

美容外科クリニックの大変さを知っておく

美容外科クリニックは「日勤常勤で高給取り」という安易な気持ちだけで勤まるところではないと私は考えています。

しかし、夜勤疲れしている看護師の多くは、「日勤のみで給与が高い」ことにとても魅力を感じている方も多く、美容外科の仕事内容そのものよりも、勤務条件と給与に魅力を感じて応募してくる方も多いことが実情です。

面接官によっては、そのような甘い気持ちを見抜かれる(見抜く)ことが多く、実際に採用しても仕事にギャップを感じ、辞めていくケースがあるため採用されません。

看護師としてスタートラインに立つために、以下で説明する美容外科クリニックで働く看護師の大変さを最低限知っておきましょう。

技術を職場で学ぶ大変さがある

ご存知の通り、美容外科クリニックは自由診療です。

その知識や技術に関する資料が、世の中にはほとんどなく、現場で実践を通して、先輩スタッフに教えられながら習得するしか方法がありません

つまり、知識や技術のスキルアップをするためには、現場で先輩スタッフから直接学ぶことしか方法がありません。そのため、働く職場によっては、人間関係はより重要で、良好な関係を築くために細心の注意を払わなければなりません。

また、美容医療も年々新しいものが導入されるため、自主学習を行い、知識や技術のアップデートも常に必要です。

看護師の体験談:自分が施術を受ける

ときには自分が施術を受け、その体験談で新規顧客の獲得をすることも実際にあります。

現場で働いているスタッフが施術を受けることは、お客様にとって、安心安全を証明する意味では、とても説得力があるからです。

また、そのクリニックの医師の腕を信頼しているという証明にもなります。

立ち居振る舞いやホスピタリティ精神が求められる

美容外科クリニックでは、病院勤務では求められないレベルの立ち振る舞いやホスピタリティ精神が求められます。

私が働いていた美容外科クリニックでは、ホスピタリティに関するマニュアルなどはありませんでした。

そのため、先輩スタッフの指導してもらいながら、その場の状況に応じて自分自身で考えながら正しい接客方法などを身に着けていく必要があります。

看護師の体験談:容姿のレベルを維持する

私は先輩スタッフに美容外科クリニックは「美を売るところ」だと強く言われた経験があります。

上記で説明した立ち居振る舞いやホスピタリティ精神も大切ですが、そのスタッフの一員として、容姿のレベルを維持することを求められました。

スタイルの維持もさることながら、スキンケアや適度なエイジングケアが必要なこともありました。

営業目標・ノルマが求められる場合がある

美容外科クリニックでは、お客さんが維持できなければ、経営自体が成り立ちません。

そのため、勤務する美容外科クリニックによっては、営業にノルマがある場合もあります。

ノルマはなくても、お客様の獲得数などを目標設定している美容外科クリニックは多く、営業をすることが必要な場合が多いでしょう。

面接前の準備について

面接前の準備について

美容外科クリニックの求人を探す段階や面接前に準備を行ってほしいことを説明していきます。

美意識を高める努力をすること

私の経験ですが、「美意識が低い方(低そうに見える方)」や「体型がふくよかな方」は採用されにくい傾向があります。

理由としては、美意識が低い方や体形がふくよかな方がスタッフとして対応した場合、「このクリニック大丈夫だろうか?」と思われる可能性があり、運営側としてはそのような事態は避けたいためです。

だからこそ、働くスタッフにも美意識は大切な要素です。

美容外科クリニックでは一般病院とは違い、疾患を治療するための場所ではなく、高いお金を出して「美を購入するところ」です。自由診療なので、その支払額も相当なものです。

それだけのお金をかけてコンプレックスを改善し、より形容を美しくすることを求めてくるお客様ばかりです。

対応としては、出来るだけスマートに見えるスーツを用意することや、自分なりの美意識を確認してみることをお勧めします。

働きたい美容外科クリニックの雰囲気を確認すること

美容外科クリニックは、運営している店舗や医療法人等によって、イメージが全く違うことがあります。

また、同じグループ系列の美容外科クリニックでも、各分院によって、採用している人材の傾向に偏りがあることが実情です。

そのため、少なくとも一度はホームページ等を確認し、

  • 「自分は採用される可能性はあるのか」
  • 「どのような雰囲気の看護師を求めているのか」

などを面接前に確認することが大切です。

また、可能であれば、働いている看護師などを確認することが出来たら良いでしょう。

最近では美容外科でも電子カルテを採用しています。調査したことが知られないように、できれば知人や家族の付き添いということで、同行してみるとよいでしょう。

また、弊社運営の病院口コミサイトの「はたらきナース」でも働いていた看護師の経験を知ることが出来ます。検索してみましょう。

確認しておきたいポイント

実際に働く看護師を確認できた場合、以下の内容を確認しておきましょう。

看護師の
髪形・カラー
ヘアカラーに注目して確認してください。
クリニックによって、看護師の髪色は「日本ヘアカラー協会〇〇番まで」というような、厳しい取り決めがあるところもあります。
看護師の
メイク
メイクは「まつげ」に着目して確認してください。
エクステやつけまつげがOKなのかを確認しておきましょう。
立ち居振る舞いや言葉遣い接遇レベルを確認してください。
フランクなのかかっちりしているのかで、面接の対応が異なります。
体型の傾向看護師の体形を確認しましょう。
スリムな看護師が多いのかなどを人材の採用傾向を確認しましょう。

注意点として同じ美容外科クリニック内でも、受付スタッフと看護師の傾向は異なることは多々あります。そのため必ず看護師を確認しましょう。

(個人経営のクリニックでは、院長の好みがはっきりと出ていることもあります。)

自分自身が、その美容外科クリニックの求めている条件とマッチしているのかを見極めてみることも大切です。

マナーのある履歴書を作成すること

美容外科クリニックの面接ではマナーのある履歴書を推奨する理由として、

  • 1~2人の募集に対し30人~50人の応募者が殺到する場合があるため
  • ひとりひとり面接等を行わない可能性があるため(書類審査があるため)

以上のような理由が挙げられます。

多くの美容外科クリニックでは、欠員募集となるため応募志願者が殺到するケースがあり、看護師として病院へ履歴書を出すイメージで行っていた場合、必ず失敗すると言っても過言ではありません

まず、基本的なマナーのある履歴書・職務経歴書を作成し、いかに書類選考をパスするかを考えたほうが良いでしょう。

不安な方は以下を確認しておきましょう。

ビジネスマナーをおさえた書類づくりをしている人は、面接官に「会ってみようかな」と思わせることが可能です。

看護師の体験談(インパクトのある履歴書)

私が紹介したいインパクトのある履歴書は「A4サイズの大きさの封筒に、クリアファイルに入れ、表紙・履歴書・職務経歴書」が同封されたスタイルでした。それだけでもほかの応募志願者と比較して印象が良かったのですが、それに加えて、履歴書が薄ピンクで桜があしらわれたおしゃれなものでした。

この方は、「30歳まで」という応募条件の中、38歳ではありましたが、ほかの書類とは一線を画したデザインを用いたことでインパクトがあり、さらに写真上でも少なくとも38歳には見えず、30歳前後に見えました。

実際に会ってみても年齢よりもずいぶんと若々しかったです。結果、年齢相応の一般常識や立ち居振る舞いで採用を勝ち取りました。書類からも美的センスがうかがえて、なおかつ社会人としてのスキルも持ち合わせていた事例でした。

一般病院では好まれないかもしれない、デザイン履歴書を用いてみるのもひとつの手かもしれません。

面接当日に心がけること

面接当日に心がけること

希望する美容外科クリニックによっては、「院長が求める美の系統がはっきりしている」場合があります。

そのため、面接当日の服装や雰囲気、見た目の第一印象で合否を決められてしまう場合もあります

実際に、私が採用担当を行っていた際に、経歴は申し分なく、笑顔がかわいらしく、愛嬌もある看護師でしたが、見た目がギャル系の雰囲気でした。私としては、入職してからヘアカラーを変更することも可能であり、雰囲気も働くうちに変わると思いますが、最終的に結果は「不採用」でした。

このようなことにならないように、「ヘアスタイル・メイクなどを合わせること」・「華やかで心地の良い印象を与えること」が面接当日のチェックとして必要です。

ヘアスタイル・メイク・服装を確認する

先ほど働く看護師の方の確認が出来た方や、ホームページに掲載されている看護師の姿などを確認した方は、なるべく働いている看護師のヘアスタイル・メイクに近づける努力をしましょう。

ヘアスタイル自然なまとめ髪なのか、夜会巻きやシニヨンスタイルなど、比較的かっちりしたものなのか。
院の系統にあわせて選択しましょう。
メイクベースメイクはもちろん、とくにアイメイクに特徴が出でます。
事前調査したのを参考にメイクをしてみましょう。
服装体型に合っているスーツを選びましょう。
リクルートスーツほど固いものである必要はありません。
また、サイズに合っていない服装はだらしない印象を与えます。
できればウエストなどが絞られていて、スタイルよく見えるものをおすすめします。

華やかで心地の良い印象を与える努力をする

敬語や謙譲語、あいさつ、立ち居振る舞いはもちろんですが、美容外科クリニックで好まれるのは「スカイブルーの声」といわれています。

スカイブルーの声とは、「普通に話す声と、アイドルなどに声援を送る黄色い声の中間くらい」といわれています。

面接では電話対応するときの声をイメージすると良いと思います。

また、いつもよりも半テンポほどゆっくり話すことを意識しながら、終始笑顔を忘れないように心がけましょう。

以上のことを心がけるだけでも、ゆったりと落ち着いた、接客業向きの印象を与えることができます。

美容外科クリニックの面接に受かるコツ

美容外科クで看護師面接に受かるコツ

美容外科クリニックの面接に受かるためのコツとしては、

  • 見た目や雰囲気が該当院にあっているか
  • 美容外科スタッフらしいスタイルを維持しているか
  • 笑顔や話し方、立ち居振る舞いが人に心地よさを与えるか
  • 一般常識があり、お客様に不快感を与えないか
  • お客様から求められることに対し、ホスピタリティ精神をもって対応できるか
  • 院の理念や経営方針が自分に合っているか

などをしっかりと確認し、これらをクリアすることを目標に面接のイメージトレーニングをしてみることを推奨します。

美容外科クリニックを希望している方や、なかなか採用されなくて困っているという方など、あらためて作戦を練って試験にトライしてみてはいかがでしょうか?

華やかなイメージが強く、看護師にとって給料が高い美容外科クリニックですが、継続的な努力が必要な職場でもあると思います。

さらに、働く中でお客様のコンプレックスが解消され、笑顔でお帰りになる姿をみると、私は”やりがい”を感じます。

美容外科クリニックの看護師転職に強い求人サイト

美容クリニックへの転職でおすすめ看護師転職サイト5選

美容外科クリニックに初めて転職する場合は、美容外科クリニックの専門転職サイトは利用せず、看護師専用の一般的な転職サイト(看護師専用の転職エージェント)を利用することを推奨します。

理由としては、他のクリニックも合わせて検討できる点や、美容外科クリニックと通常のクリニック等の違いを理解している点です。看護師の方が美容外科クリニックの転職に不慣れな場合でも、そのことも含めて転職サイトの担当者は理解していますので、分からないことも安心してアドバイスしてもらえます。

以下の2社は、必ず登録を行い、提案される求人内容とアドバイス等を比較しながら、最終的には1つに絞り込んでいきましょう。

院内情報に強い!レバウェル看護

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
運営会社レバレジーズメディカルケア株式会社
公開求人数158,398件
(2024年11月1日時点)
非公開求人豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤、派遣、紹介予定派遣
対応施設総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・看護師の転職求人が豊富
・転職支援サービスが手厚い
・転職の相談から行える
・院内・施設内情報に強い

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は美容皮膚科・美容外科クリニック共に、求人数が安定して多く、非公開求人も豊富です。また、年間5,000件を超える病院・クリニックへのインタビューを実施しており、クリニック内の院内情報に強いことが特徴です。

そのため、全国の美容外科・美容皮膚科求人を探すことが可能で、美容クリニックは店舗で働くスタッフが少ないため、人間関係などの院内情報を確認するためには、必ず登録しておきたい看護師転職サイトです。

また、看護師の転職支援サービスも充実しており、美容クリニックの転職におすすめです。

公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/

丁寧な転職のプロ!マイナビ看護師

マイナビ看護師

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名マイナビ看護師
運営会社株式会社マイナビ
公開求人数81,585件
(2024年11月1日時点)
非公開求人とても豊富(保有求人全体の約40%非公開)
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー
対応 雇用形態正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他
対応 勤務形態常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従
対応施設病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他
対応 診療科目美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科
対応配属先病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・転職の相談から行える
・キャリアアドバイザー親切丁寧
・退職交渉も可能
・企業系のレア求人を豊富に保有

マイナビ看護師は、看護師転職サイトの中でも担当者(キャリアアドバイザー)が「転職が良く分からない」「悩みがある」などの転職の相談から受けてくれることが一番の特徴です。

初めて美容クリニックに転職を検討する方、初めて転職活動を行う方に利用がおすすめです。

丁寧な担当者が履歴書から面接対策まで確実に行ってくれます。

また、看護師転職サイトの中では一番非公開求人があり、条件が良い美容クリニックを紹介してもらいたい看護師の方は、併せて活用しておきましょう。

公式サイト:https://kango.mynavi.jp/

まとめ

美容外科クリニックは他の勤務先と比べて独自の視点で面接を行っています。そのため、今まで病院やクリニックで働いたことがある方でも、その面接ポイントを改めておさえておく必要があります。

美容外科クリニックは勤務条件が好待遇なので、転職したいと思う看護師の方もいらっしゃると思います。しかし、美容外科クリニックの仕事内容は決して楽な仕事ではありません。コミュニケーション能力を高く求められ、ホスピタリティやビジネスマナー、自分の容姿にも気を配らなければなりません。

ただ、美容外科クリニックで学ぶホスピタリティやビジネスマナーは社会で通用するものです。きちんと習得できれば、今後の看護師人生にとっても自身の大きな財産となるでしょう。

美容外科クリニックに転職を検討している方は、面接のポイントをおさえて、事前の準備をしっかり行い、新たなチャレンジをしてみてください。

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キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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