看護師のライフスタイル別転職

夜勤専従看護師の働き方と転職するメリット・デメリット・職場の選び方

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病棟経験をある程度経た中堅看護師、あるいはベテランの看護師が転職の際に検討する仕事として多いのが夜勤専従看護師です。

夜勤専従という働き方に興味を持っている看護師の方は、周りの環境が許せば一度はチャレンジしてみても良い働き方かもしれません。

看護師の仕事と夜勤は切っても切れないため、自分のライフスタイルに合わせながら、今後も看護師として続けていくために、夜勤とどう付き合うかを考えたときに選択肢の一つになるでしょう。

このページでは、夜勤専従看護師の働き方や、転職する場合のメリット・デメリット、夜勤専従看護師の職場の選び方と注意点について解説していきます。

執筆・監修
監修・執筆者
執筆・監修看護師
ハル 看護師
ハル 看護師
  • エリア:広島県在住
  • 保有資格:看護師
  • 施設経験:国立病院、市立病院、一般病院
  • 専門分野:外科、整形外科、耳鼻咽喉科、ICU、ER、透析室、手術室

看護学校を卒業後、普通に総合病院に就職しましたが、「何でもできるジェネラリスト看護師」を目標に、もっと自由に自分の意思で色々な分野の看護を学びたく、派遣での仕事を経験。現在は総合病院でライフワークバランスを大切に勤務しています。

著作・監修記事一覧

執筆・監修看護師
執筆・監修看護師

夜勤専従看護師とは?働き方について

夜勤専従看護師とは、夜勤の仕事を専門に働く看護師を言います。

夜勤専従看護師の働き方として、夜勤の回数や雇用形態、シフト例、給料などを説明していきます。

夜勤専従看護師の1ヶ月での夜勤回数とは?

夜勤専従看護師の1ヶ月での夜勤回数とは?

夜勤専従看護師として、1ヶ月すべて働いた場合(フルタイムの場合)、夜勤を行う回数は病院・施設でも異なりますが、平均9回~12回程度が多いと言えます。

1週間にすると2回~3回程度となります。(各病院・施設により異なるため注意しましょう。)

夜勤専従看護師の雇用形態

夜勤専従看護師の雇用形態は様々で、正職員(フルタイム)、契約社員(期間が決まっている正職員)、派遣、パート・アルバイト、非常勤、業務委託契約などがあります。

看護師の働く雇用形態等により、夜勤の回数を制限することも可能です。

職場別の夜勤専従看護師の仕事内容

職場別の夜勤専従看護師の仕事内容

一般的に「夜勤専従」ということで、看護師が「夜勤」で仕事をする以上に、何か特別なことをすることはありません

日勤や夜勤や色々な勤務時間帯での勤務がある中で「夜勤のみ」の勤務ということで仕事内容に差はありませんが、勤務する職場によって違うため注意しておきましょう。

介護施設・医療行為の必要がある方の対応や万が一何かあった場合の対応
・医療処置、清潔介助、食事介助など
病棟夜間帯の点滴管理や体位交換、おむつ交換などの、一般的な病棟の夜勤業務
救急外来
救急病棟
救急車で搬送されてくる患者や来院する患者の対応、処置など
保育施設・医療行為の必要がある園児の対応や万が一何かあった場合の対応
コールセンター・体調不良時の相談対応や病院紹介
看護師の体験事例

救急外来の夜勤専従看護師

看護師の体験事例

看護師の体験事例救急外来では、引継ぎ患者さんがいれば日勤者から申し送りをきいて引継ぎ対応します。
救急外来で1人夜勤をしていた時は、同時に数人の患者さんに対応することもあり、医師やコメディカルの方に協力してもらいながら、優先順位を考えながら業務をこなしていきました。
重なった時は大変忙しくなりますが、患者さんがいない時には、物品チャックや環境整備をして、待機時間となるので休憩や仮眠をとります。
日勤者が来て、対応している患者さんがいれば引継ぎ申し送りをして終了となります。

救急病棟の夜勤専従看護師

看護師の体験事例救急病棟では、勤務が始まる前に患者さんの情報収集にカルテなどを見たり、勤務中に使用する点滴など薬の準備しました。
日勤帯の看護師からの患者情報などの必要事項の申し送りを受けた後、受け持ち患者さんの検温、夕食の食事介助、服薬や点滴更新をして消灯、日付が変わる頃には水分バランスの計算、カルテの記入や情報収集、2時間ごとの体位変換や点滴更新で病室の巡回を行いました。
救急病棟としては、いつ入院の受け入れや急変があるかわからず、それらがあった場合は、優先順位を考えながら他のスタッフと声掛けしながら業務をこなしていきました。

介護施設の夜勤専従看護師

看護師の体験事例私が勤務した介護施設には100名程度の利用者がいましたが、夜勤専従の看護師は1名でした。
昼間の業務同様、食事介助からオムツ交換まで、介護士の業務になるので、看護師は「何かあったときのため」という責任者です。
ほとんど電話待ちの状態で過ごします。
業務時間は18時から翌朝の9時まで、休憩時間が21時から翌朝6時までという休憩ばかりの業務です。
夜勤専従看護師の業務内容は主に朝となり、インスリン注射に経管栄養を広い建物の中を急いで回っていきます。

コールセンターの夜勤専従看護師

看護師の体験事例コールセンターの夜勤専従はパート・アルバイトの勤務でした。
自宅や事務所などで、体調や健康の不安を聴いたり、子供の急な体調変化があったときに相談に乗ったり、今から見てくれる病院を紹介するような仕事内容です。
電話のみの対応なので、身体を動かす必要はなく、日ごろの疲れた身体でもできる仕事内容です。

夜勤専従看護師のシフト例

夜勤専従の常勤看護師のシフト例

上画像は夜勤専従看護師の常勤(フルタイム)のシフト例となります。

常勤看護師は月10日休みとなるため、夜勤専従も休みの日数が同等となっており、夜勤入り・明け・休みというペースになります。

また、夜勤明けは午前中には仕事が終わり帰宅することが可能で、夜勤入りも夕方過ぎからの出勤となるため連勤となってもあまり苦に感じることは少ないと言えます。

夜勤専従看護師の給料例

夜勤専従看護師の給料例

夜勤専従看護師の給料ですが、以下のような金額が多いと言えます。(地域や施設により差があるため注意してください。)

給料相場
パート・アルバイト
非常勤等
時給:2,000円~2,500円程度
派遣日給:1万8,000円~3万5,000円程度
正職員
(常勤)
(看護経験3年以上)
基本給:25万円/月程度
夜勤手当:10万円/月程度
賞与:年2回・合計80万円程度
年収:380万円~550万円

(弊社独自調査:東京都の夜勤専従看護師求人調査:2022年2月)

夜勤専従看護師の派遣、パート・アルバイト、正職員共に給料や時給がとても高く、早急にお金が必要な看護師や、お金を貯めたい看護師に人気があります。

夜勤専従看護師へ転職するメリット

夜勤専従看護師へ転職するメリット

日勤常勤(夜勤あり)から夜勤専従看護師へ転職した場合のメリットを看護師の体験事例も含めて説明していきます。

通常の夜勤よりも給与が高い

夜勤専従看護師として働く上で何よりも大きいメリットは、給与が常勤看護師の夜勤より高いことです。

夜勤1回につき、必ず夜勤手当+固定給与が支給され、看護師経験5年目程度で月給40万円前後を超えることも可能です。(求人や地域差があります。)

看護師として夜勤が苦ではなく、沢山稼ぎたいという方は、夜勤専従看護師として働いた方が給与面は優遇されます。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(介護施設の夜勤専従看護師/27歳/バイト)
看護師としては4年目、まだまだ未熟な上に相談相手もいない私は、お金を稼ぐために介護施設の夜勤専従看護師としてバイトで勤務しました。
日勤の看護師とすれ違うこともありましたが、夜勤専従となるとお金目的な目で見られたことが辛かったです。
しかし、月に4回で8万円ほど稼げたので、短期でも価値があると思います。

人間関係で悩まない場合が多い

夜勤専従看護師は、常勤看護師と比較して少ない人数の看護スタッフで仕事を行うため、看護スタッフとじっくりと関わる時間が取れて相手のことを深く知ることができます。

その一方で、昼ご飯を食べるなど一緒に何かをするということはないため、看護スタッフとうまく距離感が取れます

そのため、夜勤専従看護師の場合は、職場の人間関係で悩まない場合が多いと言えます。

大勢の看護スタッフが在籍している場合、派閥やら仲間外れやらといった悩みもでてきますが、仕事時間以外に関わりを持てるタイミングが少ないため、看護スタッフ間のトラブルに悩まされる看護師は少ないと言えるでしょう。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(介護施設の夜勤専従看護師/27歳/バイト)
私が夜勤専従看護師として感じたメリットは、自分のペースで仕事ができる事です。
私が働いた施設ではおむつ交換や食事介助などほぼすべての業務は介護士だったので、ほとんど休憩して夕食をいただき、朝食をいただくという一見、羨ましい業務でした。
業務時間外は利用者との会話を楽しむことや、施設内には温泉もあったので、休憩時間になると一人で温泉を楽しむこともありました。
また、夜勤専従ですが、血圧などのバイタル測定を時間で行う患者さんの部屋に訪室し、何気ない会話がとても楽しかったです。
ただ黙々と待機をしているだけでなく、夜勤の介護士さんとも少し会話する時間も増え、一人だった不安からは解消されました。

プライベートを充実させることが可能

夜勤専従看護師は、常勤(正職員)として勤務したとしても、週2回~3回程度の出勤となるため、プライベートを充実させることが可能です。

例えば、小学生の子どもがいる看護師でも、夜勤入りの前は子どもを送り出してから仮眠をとり、家事を済まして夕飯を準備し、子どもの帰宅を待ってから家を出て、夜勤明け後に、帰宅後は仮眠をとりつつ、子どもの帰宅時間までは自分の時間を満喫することが可能です。

単身者の場合でも、夜勤専従看護師として働くことで昼間の時間を取ることが可能であり、趣味に打ち込んだり、学校に通いなおしたりなど、自分のやりたいことを思う存分できるようになるでしょう。

そのため、夜勤専従看護師は仕事をしながら自分の時間が持てるというのは大きなメリットだと言えます。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(病棟の夜勤専従看護師/28歳/正職員)
私は2交代制での夜勤専従をしていたのですが、日勤2日分が1回の夜勤になるので、連休が多くとれてプライベートがとても充実していました。
看護師の友達とは平日に連休を取って小旅行にも行けました。
また、勤務外の夜には、お昼間に働いている友達と夜ご飯に行って夜遅くなった場合でも、次の日はお昼ごろまで寝ていることができるため、休みの日を満喫していたと思います。

個人によって生活リズムが日勤(夜勤あり)より作りやすい

看護師として夜勤をすると生活ペースが乱れるという意見も多く聞かれます。

確かに交替勤務と呼ばれる日勤と夜勤を交互に行っていては生活ペースが乱れるかもしれませんが、夜勤専従看護師の場合、夜勤をしていることが当たり前となるため生活ペースはさほど乱れにくくなると言えます。

そのため、個人差はありますが、日勤(夜勤あり)よりも、生活リズムが作りやすいことがメリットと言えます。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

(病棟の夜勤専従看護師/32歳/正職員)
看護師の体験事例「夜勤ばかりしていてしんどそう」などとよく友達から言われていましたが、私自身は朝早く起きることが苦手だったので都合が良かったです。
そして、病棟の夜勤業務は基本的に異常の早期発見になるので、例えば寝たきり患者さんの清拭を数人しないといけないなどの自身の体の負担となる業務が日勤と比べて少ないことは看護師を続ける上で大事なことだと思います。
朝までの勤務になるので、その日一日は、体力があれば遊びにも行くことができ、夜勤前に夜遅く遊んでいてもゆっくり朝は寝られて時間が有効に使えるというメリットもあります。
朝の出勤がないため、通勤ラッシュに合うこともなく、遠い場所でも勤務できるという点でもメリットになるかと思います。

正職員でも勉強会や行事に参加することが少ない

病棟に勤務する夜勤専従看護師(常勤・正職員)の看護師の場合ですが、勉強会や納涼会など病院で行われる行事は大体勤務後の夜であることが多いです。

もちろん、こういった行事が大好きで参加意欲がある場合にはデメリットとなりますが、こういった行事が苦手、出来れば参加したくないという看護師も多くいるのではないでしょうか。

夜勤専従看護師の場合、時間の都合が合わないため、勉強会や行事に参加することが出来ず、全て免除となる場合が多くメリットに感じます

(勤務する病院により異なるため、注意してください。)

夜勤専従看護師はきつい?デメリットを紹介

夜勤専従看護師はきつい?デメリットを紹介

夜勤専従看護師は「きつい」と言われますが、「不規則なこと」「周りの人と生活時間が違うこと」「体力負担と幅広いスキルが必要なこと」が理由として挙げられます。

夜勤専従という看護師の働き方は一つの選択肢であり、自分の生活に組み込ませて上手に仕事と家庭を両立できるときに選択するべき働き方だとも言えます。

以下で、看護師の体験事例と共に、夜勤専従看護師へ転職する場合のデメリットをご紹介します。

夜型の生活に慣れるかは個人差がある

夜勤専従看護師の場合、「朝起きて夜に寝る」というリズムが崩れるため、活リズムが確立しにくいという悩みはつきものです。

ただ、今まで日勤も夜勤もこなしていた看護師にとっては「夜勤だけ」というのは思ったほど難しいものではありません

しかし、夜型の生活になれるかどうかは個人差があり、慣れない場合はデメリットとなります。

また、「周りの人と生活時間が違う」ことで生活リズムを確立しにくい場合、あえて合わせることをしないようにしましょう。

周りとリズムを合わせないことでなにか不都合があって、生活にしわ寄せがくるなら、それは夜勤専従看護師を検討した方が良いでしょう。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(病棟の夜勤専従看護師/29歳/正職員)
病棟で夜勤専従看護師をしていますが、体調の悪い患者さんを管理しないといけない立場の看護師自身が不調を抱えていては、患者さんに生活指導などはできません。
私は比較的体力があったので、夜勤専従をすることによって体調を崩すということは幸いにもありませんでしたが、夜勤業務に体がついていかず日勤のみで働いている友達もいました。
また、夜勤専従をしていて、「不規則」というのを解消するためには月に何回夜勤をするかにもよりますが、集中的に働く期間と、休む期間を2極化することが重要です。
そのため、初めての方はパート・アルバイトから始め、例えば2週間は多めに夜勤に入り、夜勤をすることに体をならし、残りの2週間は週に1回など体にあまり負担をかけない回数にし、友人や家族とずれの少ない生活を送ります。
これができれば3交代の不規則な働き方よりもよっぽど生活リズムを確立しやすいと思います。

家族や友人とすれ違いの生活となる

夜勤専従看護師は、どうしても周りの家族や友人との生活パターンが違うため家族や友人とすれ違いの生活になることがデメリットです。

予定を合わす場合は、自分の睡眠時間を削って無理をして合わせることが必要となります。

人間、大丈夫だと思っても睡眠不足は蓄積していって知らない間に疲弊していくため、夜勤専従看護師が一番気をつけるべきことは、睡眠時間の確保となります。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(病棟の夜勤専従看護師/29歳/正職員)
夜勤専従看護師の体調管理が難しい原因の一つに、どうしても周りの家族や友人との生活パターンが違うため、予定を合わそうとして、自分の睡眠時間を削って無理をして合わせる、ということが挙げられます。
夜勤ばかりしていると、夕方から夜にかけては予定を入れられないため、会いたい友人とはランチをすることが多くなり、ランチをして少し遊んで、そのまま出勤というパターンが常習化します。また、家庭がある人だと子どもが帰宅してゆっくり寝ることができず、睡眠不足のまま出勤というパターンが必然的に多くなります。

1人の夜勤は責任とプレッシャーがある

夜勤専従看護師として勤務する職場によっては(特に介護施設)、夜勤を看護師1名体制で行う場合が多いと言えます。

そのため、夜勤専従看護師として責任とプレッシャーになることがデメリットと言えます。

また、夜勤専従看護師は日勤帯の患者を知らないため、患者が日中活動している時の情報を、申し送りでしっかり確認しておくこと、分からないことは日勤に確認することが大切です。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(病棟の夜勤専従看護師/28歳/正職員)
夜勤専従看護師は、慣れていない病院で夜勤をメインで働きます。
そのため、病院の小さな決まりごとや、病棟独自の決まりごとなど、「郷に入れば郷に従え」できちんと把握して実践することが大切でした。
また、夜間に検査をすることは少ないかもしれませんが、病院の検査室の位置や、機械の使い方など最低限のことは覚えておく必要がありました。
私は田舎の小さな病院では救急当番日でレントゲン撮影が必要になった際に、看護師が機械を立ち上げてある程度設定をしなければなりませんでした。
さらに、採血も機械に通して自分でデータを取ることもあります。
分からないからできない、ではなく、最初に分かるまで聞いて確認しておくことが必要でした。

看護師の体験事例

看護師の体験事例(介護施設の夜勤専従看護師/27歳/バイト)
私は看護師としてプロとして、という責任感は何よりもストレスでした。
何かあったら対応をしなければならなかったので、毎日何事もないように祈っていたことも事実です。
まだ、看護師として4年目くらいだったので、余計に責任感を重く考え何かあったら対応できるのかと、不安な夜を過ごしていました。
また、休憩前には館内の見回りを行っていたので、真っ暗な建物の中を歩くことが怖かったです。
看護師が1人なので、相談できる相手がいないということに不安が強かったです。
何でも自分で判断しなければならない重圧はいくら休憩があったとしても休んだ気になりません。

看護師の体験事例

看護師の体験事例(介護施設の夜勤専従看護師/34歳/正職員)
利用者さんの症状の判断に迷った時の決断がとても心苦しかったです。
真夜中に利用者さんが転んで、頭部から大出血。そのまま救急車で運んだこともありました。
夜中の2時に突然電話が入り低血糖のために意識がもうろうとしている利用者もいました。
何かあったらとりあえず救急車を頭に入れながら働きましたが、救急車に持っていくまでの判断がとても難しく責任の思い仕事だと強く感じました。
現在は看護師歴12年。
老人看護の経験も積み上げられてきたので、自信はありますが、当時は本当に一人で判断がとても苦痛でした。

体力負担と幅広いスキルが必要

夜勤専従看護師は、勤務者数が少ないため、一人が受け持つ患者の人数が多く、職場により体力的に負担が大きくデメリットと言えます。

また、夜勤専従看護師は、指導をしてくれる看護師や、サポートをしてくれる看護師は少なく、夜勤が苦手と感じている看護師や、知識・経験がない看護師にとって夜勤専従看護師への転職はデメリットといえます。

夜勤で今まで経験したことのない診療科に転職した場合、病態生理や治療法など勉強しなければならないことが多くなるため、今までの経験したことのある診療科の夜勤をしたほうが精神的負担も少なくて済みます。

夜勤専従看護師の職場の選び方と注意点

夜勤専従看護師として働く職場を選ぶ場合の注意点と選び方をご紹介していきます。

夜勤専従看護師を募集している職場

夜勤専従看護師を募集している職場

夜勤専従看護師を募集している職場は、以下のような職場が挙げられます。

  • 有料老人ホーム
  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 24時間の保育施設
  • 病院の病棟
  • 24時間体制の救急外来

この中でも特に、夜勤専従看護師の募集が多い職場、「有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」などの高齢者施設となります。

夜勤専従看護師として転職する場合やパート・アルバイトで働く場合は、自分が夜勤を経験した職場から始めることがおすすめです。

自分のレベルに合った仕事内容から職場を選択しよう

夜勤専従看護師といっても、夜の時間帯は看護師としての判断力が鈍る可能性が高いです。

そのため、病院や施設の夜勤専従看護師へ転職する場合には、事故を防ぐためにも経験したことのある処置しか行わないような、自分のレベルに合った仕事内容から始めることも大切です。

例えば、一般病棟の経験しかないのであれば、高齢者施設の夜勤専従看護師や「自分のレベルに合っている」と言えますが、全く畑が異なる「救急外来の当直バイト」などは避ける必要があるでしょう。

また、体力に自信がなければ、急性期病院を避けることや、移乗の介助などで看護度が高そうな脳外科、脳神経内科の夜勤は体力的負担を考えるなら避けると良いでしょう。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(病棟の夜勤専従看護師/28歳/正職員)
私が勤務している病院は、救急領域の勤務地であったため、急変や急な処置で人手が少ないのでバタバタすることが多く、経験である程度慣れて要領はつかめるものの、常に「猫の手も借りたい」状況でした。
また、救急外来の夜勤専従では1人で勤務だったので、寂しさと古い病院だったので怖さもありました。

看護師の体験事例

看護師の体験事例(病棟の夜勤専従看護師/29歳/正職員)
実際に求人を探してみるとすぐに分かるのですが、当直の夜勤専従看護師求人はとても希少です。
また、多数応募があった場合には、普段働いていない病院などで夜勤や当直ができるだけの知識と技術、経験を持つ看護師を優先して選ぶため、その点でも倍率が高くなります。
希望する場合は、看護師転職サイトを活用した方がスムーズです。

2交代制と3交代制の夜勤専従看護師の違いを知っておく

2交代制と3交代制の夜勤専従看護師の違いを知っておく

夜勤専従看護師として病院勤務する場合、2交代制と3交代制は働く時間帯が変わるため、必ず知っておきましょう。

以下は一般的な2交代制と3交代制での時間帯です。(勤務先により変則の場合があるため、注意してください。)

2交代制3交代制
日勤8時30分~17時30分8時30分~17時00分
準夜勤なし16時30分~1時00分
夜勤専従17時00分~9時00分0時30分~9時00分

このように、勤務する病院や施設によって夜勤専従看護師の「夜勤入りの時間が変わってくる」ため注意しましょう。

また、「遅番、早番などの制度」がある場合や、オンコール体制が必要な場合もあるため、病院を選ぶ場合には詳細を確認しましょう。

※夜勤専従看護師のみ、変則的な時間帯を設けている場合もあるため、注意してください。

 

2交代制が夜勤専従看護師にはおすすめ

3交代制の場合、タクシーなどを利用出来たら良いですが、出勤は深夜の12時頃になることが多く、女性にとってはとても不安な時間帯になります。

また、病院側にとても、3交代制で夜中に帰る看護師のタクシー代を病院が負担する必要があり、コストがかかる勤務体制です。

3交代制を病院が辞めることが出来ない理由としては、病院内がとても忙しいことも原因として上がるため、初めての夜勤専従看護師は、2交代制の病院を選択した方が無難と言えます。

夜勤専従看護師と子育ての両立の場合

夜勤専従看護師と子育ての両立の場合

夜勤専従看護師は、その働き方により、

  • 長い時間子供と一緒に過ごせること
  • 高収入が期待できること

上記のメリットにより子育てと両立している方も多いです。

しかし、実際に働く場合は、小さな子どもの場合は「24時間対応の託児所がある病院」は必須と言えます。

また、夜勤専従看護師でも正職員で働けば、残業があるため、残業が少ない病院や、「救急外来」、「精神科」などのそもそも残業ない診療科を選択しておきましょう。

ダブルワーク希望者は就業規則を確認する

ダブルワーク希望者は就業規則を確認する

夜勤専従看護師としてパート・アルバイトで、ダブルワークを希望する場合、所属している職場の就業規則で副業が可能であるかを確認するようにしましょう。

就業規則で「副業禁止」となっている場合、あまり夜勤バイトはおすすめできません。

また、月の労働時間にも注意しておきましょう。

詳しくは「看護師がダブルワークする場合の注意点!バレない方法とおすすめの職場」の記事を参照ください。

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例

看護師の体験事例(27歳/看護師)
私の知人ですが、救急外来で夜勤専従看護師のバイトをしていたところ、自分が本業で勤める病院からの救急搬送を対応し、そこに自分の上司が救急車に同乗してきてバレてしまったことがありました。
その友人は、バイトを辞めるという条件で問題にはならなかったのですが、基本的には勤めている病院が副業禁止となっている場合は、本業の方とトラブルになってしまう恐れがあるため、注意しておきましょう。

夜勤専従看護師の雇用形態には注意する

夜勤専従看護師の雇用形態には注意する

夜勤専従看護師としての雇用形態としては、以下のような形態があります。

  • 正職員
  • 契約職員
  • 派遣(産休代替派遣・6ヶ月~1年)
  • パート・アルバイト(又は非常勤)
  • 業務委託契約

注意点する雇用形態としては「業務委託契約」と「契約職員」です。

例えば、業務委託契約の場合、社会保険が適用されないため、国民健康保険料を自分で支払う必要があります。

さらに、契約職員の場合、正職員と待遇が勤務先によりことなり、ボーナス(賞与)がないと言う場合もあります。

そのため、夜勤専従看護師として働く待遇や給与、福利厚生などは細かくチェックしてください。

勉強会や行事等の参加・残業の有無を確認する

勉強会や行事等の参加・残業の有無を確認する

夜勤専従看護師の場合、特に病棟で行われる勉強会や病院内の行事等は免除される場合が多いと言えます。

しかし、キャリアアップを考えている方は、勉強会に出たい場合もあるため、勉強会や行事への参加の有無などは、あらかじめ転職前に確認することをおすすめします。

 

合わせて残業の有無も確認しておきましょう

夜勤専従看護師の場合は比較的残業が少ないと言われていますが、勤務先により大きく異なります

そのため、月の残業時間などを把握し、どれぐらいの残業を行う必要があるのかをあらかじめ知っておきましょう。

夜勤専従看護師が多い看護師転職サイト

夜勤専従看護師が多い看護師転職サイト

夜勤専従看護師として働く場合、雇用形態や働く条件など子育て等を行っている看護師や、プライベート優先したい看護師の方などは、希望条件が細かくなります。

そのため、看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)を活用し、希望条件に合う求人をピックアップしてもらいましょう。

また、院内の設備や人間関係、スタッフの人数などの環境条件も詳しく確認しておきましょう。

以下でご紹介する夜勤専従看護師求人が多い看護師転職サイトへ無料登録を行い、転職サポートを受けましょう。

※パート・アルバイトの看護師求人や派遣看護師求人でも、問題なく利用することが可能です。

夜勤専従看護師が豊富!レバウェル看護(旧 看護のお仕事)

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
運営会社レバレジーズメディカルケア株式会社
公開求人数158,398件
(2024年11月1日時点)
非公開求人豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤、派遣、紹介予定派遣
対応施設総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・看護師の転職求人が豊富
・転職支援サービスが手厚い
・転職の相談から行える
・院内・施設内情報に強い

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、夜勤専従看護師求人がどの看護師転職サイトよりも多く、希望の雇用形態に合わせて探してもらうことが可能です。

また、院内・施設内情報をよく知っており、設備や人間関係、スタッフの人数などの環境条件も転職前に詳しく知ることが可能です。

そのため、夜勤専従看護師求人を探す場合は、レバウェル看護(旧 看護のお仕事)の利用は必須と言えます。

公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/

高給与の夜勤専従!マイナビ看護師

マイナビ看護師

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名マイナビ看護師
運営会社株式会社マイナビ
公開求人数81,585件
(2024年11月1日時点)
非公開求人とても豊富(保有求人全体の約40%非公開)
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー
対応 雇用形態正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他
対応 勤務形態常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従
対応施設病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他
対応 診療科目美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科
対応配属先病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・転職の相談から行える
・キャリアアドバイザー親切丁寧
・退職交渉も可能
・企業系のレア求人を豊富に保有

マイナビ看護師は、夜勤専従看護師求人数は劣るものの、高給与の求人が多い傾向にあります。

そのため、夜勤専従常勤(正社員)を探す場合や介護施設の求人を探す場合、上記で説明したレバウェル看護(旧 看護のお仕事)と合わせて無料会員登録を行い、条件を比較しておきましょう。

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派遣なら!MCナースネット

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運営会社株式会社メディカル・コンシェルジュ
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非公開求人とても豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態常勤、派遣、非常勤・パート、委託
対応施設病院、クリニック、訪問看護、デイサービス、訪問入浴、介護施設、企業、コールセンター、ツアーナース、巡回健診、学校・保育園、行政、イベント、薬局、その他
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
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夜勤専従看護師として、派遣を検討している場合はMCナースネットがおすすめです。

特に介護施設での夜勤専従看護師求人が多いため、派遣の仕事が途切れることなく、働くことが可能です。

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良くある質問

夜勤専従看護師の常勤(正職員)として、病院の24時間保育などが完備されていれば、十分に働くことが可能だと言えます。

小さいお子さんを保育園に預けて日勤で働く場合と比較すると、体調不良などで呼び出されてしまった場合、休みを取らなければならなくなります。

しかし、夜勤専従看護師の場合は、昼間は子どものためにたっぷりと時間をとってあげることが可能であり、日中仕事をして帰って来たお父さんとバトンタッチして仕事に行くことも可能となります。

新卒看護師は、夜勤専従看護師となるには難しいと言えます

(無理ではないと言えますが、就職する職場が限定され、とても数は少ないと言えます。)

そのため、夜勤経験を積んでから夜勤専従看護師へ転職することをおすすめします。

また、夜勤経験が浅い場合は、教育制度が充実している職場か、夜勤の看護師の人数が多い職場がおすすめで、介護施設などは経験を積んでから行いましょう。

職場によっても異なりますが、以下のような場合が多いと言えます。

  • 1ヶ月:夜勤9回~12回程度
  • 1週間:2回~3回程度

※夜勤は1回の勤務が2日間という換算になるため、月10日の休みを設定している病院の場合9回の夜勤となります。

まとめ

夜勤専従看護師は働きにくいと思われてしまう場合も多いですが、常勤(フルタイム)の場合などは、給与も多く、安定して休むことも可能で、夜勤が苦手でなければプライベートを充実させることも可能となります。

また、パート・アルバイトや派遣でも給与が高く、体力に自信がある方や人間関係もある程度割り切って働きたい場合には、ダブルワークにも最適と言えます。

夜勤が好き、時間を有効活用したいという看護師は一度検討してみてはいかがでしょうか。

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キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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