看護師が転職する場合に必要な準備や、転職する場合のスケジュールをご紹介します。また、転職するかどうかを検討している場合はデメリットやリスク、転職するメリットなども合わせて確認しておきましょう。
目次
看護師転職に必要な6つの準備
看護師転職に必要な準備について解説していきます。
他の看護師がどのようなきっかけで退職・転職したのかを知りたい場合は「看護師の退職理由の本音」を確認してください。
1.自己分析:転職の目的を明確にする
看護師転職の準備で自己分析を行う理由としては、転職に失敗しないためです。
さらに、自己分析を行うことで、自分の本質を知ることができ、転職する意味・目的を明確にすること、自分に合った転職先を見つけることなど様々な転職成功のためのポイントが凝縮されています。
おすすめの自己分析の方法としては、以下のステップの沿って進めてください。
step1 | 看護や分野・行いたい仕事を見つける |
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step2 | 仕事で得意なこと・不得意なことを明確にする |
step3 | 自分のアピールポイントを見つけ出す |
step4 | 看護師転職理由を明確にすること |
step5 | 自分に将来に関する質問をする |
step6 | 仕事への価値観と転職する目標を持つ |
step7 | キャリアの棚卸 |
詳細は以下から確認しておきましょう。
2.転職サービスや求人媒体の選択
看護師転職活動の準備としては、どのような求人媒体で転職先を探していくかでスケジュールも変わってきます。
主に以下のような方法があります。
- 看護師転職サイト(エージェント)を利用する
- 求人応募サイト(転職サイト)を利用する
- 公的機関(ハローワーク)の求人サイトを利用する
- 友人・知人から紹介してもらう
- 直接ホームページで独自で応募する
転職活動に余裕があれば、併用して探すこともお勧めです。
詳しい内容に関しては、以下を確認してください。
3.転職活動予算の確保
看護師の転職にかかる活動予算も確認して、転職のスケジュールを決めていきましょう。
一般的に以下の転職活動費が掛かります。
交通費 | 面接や病院見学時に掛かる費用 (遠方で宿泊する場合は宿泊費) |
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服飾関係 | 面接時に着用するスーツなど |
書類・写真 | 履歴書や職務経歴書、写真撮影に掛かる費用 |
郵送費 | 履歴書等の郵送に掛かる費用 |
また、退職してから看護師の転職活動を行う場合には、「転職活動中の生活費」「住民税や健康保険料など」税金関係と生活費が加算されますので注意しましょう。
4.働きながら転職するか一度退職するか検討
働きながら転職する看護師する看護師は多いと言えます。
ただし、仕事に転職にと多忙になるめ、転職をサポートしてくれる「看護師転職サイト(転職エージェント)」の利用は必須と言えるでしょう。
- 期間を区切って転職活動を行うこと
- 職場にバレないように注意すること
(職場に迷惑をかけないように配慮する) - 仲の良い同僚にも退職が決定するまで伝えないこと
以上のことに注意しながら進めていきましょう。
また、退職した場合は一度退職して転職活動を行うことで余裕を持って転職活動が可能になり、メリットが大きい反面、大きなデメリットが3つあります。
- 無職期間の税金の支払い
- 転職活動中の生活費
- 健康保険の手続き・税金の手続き
一度退職し、無職の期間がある場合は給与から天引きされていた住民税や健康保険料を自分で払う必要が出てきます。
また、転職活動中はその期間の生活費もかかり、希望求人が見つからない場合には焦りが出てくるため注意してください。
無職期間が長くなればなるほど、面接時に空白の期間を説明する必要がでてくるので注意が必要です。
働きながら転職活動するメリット・デメリットを確認しながらベストな転職活動を行いましょう。
5.退職までにかかる日数を確認する
働きながら看護師転職する場合は、退職日までにかかる日数(退職申し出から引き継ぎまで)を予想で計算しておくことが大切です。
(※内定先である病院・施設は「内定決定から」2ヶ月程度は待ってくれることが一般的です。)
- 就業規則を確認しておく
- 退職者がいつ頃、退職を伝えたか知っている人に聞いておく
※病院や施設の就業規則に「退職する場合は2ヶ月前に退職を申し出ること」などの規定が決められている場合があります。
以上のことを行っておきましょう。
2ヶ月の期間は例であり、なるべく円満に退職を考えた場合です。詳細は以下を参照にしてください。
6.看護師転職のスケジュールを立てる
看護師の転職活動スケジュールを立てるためのポイントは以下の通りです。
- 転職先の病院・施設の情報収集に時間をかけること
- 応募・面接する時期はできる限り集中させること
- 退職願提出から退職までの期間を把握しておくこと
- 最終出社日からの有給休暇の取得が可能か確認すること
- 出来る限り余裕を持ってスケジュールを組むこと
- 進捗状況に合わせてスケジュールの見直しを行うこと
以上のことがスケジュールのポイントになります。
また、可能であれば転職を経験した友人から話を聞くことで、体験を共有でき、より具体的なスケジュール計画を立てることが出来ます。
転職活動のスケジュールが決めにくい場合、転職完了日と退職日を逆算して決めることがおすすめです。
余っている有給休暇がある場合、最終出社日以降で取得することを忘れず、有給休暇終了日の翌日に、新しい職場に入職出来ればベストです。
看護師転職するスケジュールと期間
step1 | 事前準備(1週間程度) |
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step2 | 情報収集・求人探し(2週間程度) |
step3 | 書類作成・応募(1週間程度) |
step4 | 面接・見学・選考(2週間から3週間程度) |
step5 | 内定・意思決定(1週間程度) |
step6 | 退職する意思決定・報告(1週間程度) |
step7 | 退職準備・引継ぎ(4週間から8週間程度) |
step6 | 入職準備(1週間程度) |
転職活動開始から、内定・入職して新しい職場で働きだすまで、おおよそ3ヶ月ほど期間をみておきましょう。
とても早い看護師の方は、3週間ほどで転職を完了することも可能ですが、退職している場合か、退職の手続きがスムーズにいく場合のみとなります。
そのため退職準備や引継ぎ期間も含めても3ヶ月の期間を見ておくと安心です。
step1:事前準備(1週間程度)
上記で説明した事前準備を確認しておきましょう。
看護師として転職する必要があるのかどうかの意思決定も行い、他には希望する病院・施設や分野の情報収集を行うことも大切です。
曖昧な転職理由にならないように、しっかりと転職活動の軸を固めることが大切です。
step2:情報収集・求人探し(2週間程度)
看護師求人を探しながら、希望する病院や施設に応募していきます。
看護師の転職求人を探す方法は複数あり、自分に合った探し方を行いましょう。
また、情報収集にインターネットだけを使わずに実際に現場の声を確認することが出来る看護師転職サイトを利用することや、友人・知人から情報を集めるように心がけましょう。
step3:書類作成・応募(1週間程度)
看護師転職の求人応募数は3つ~8つ程度が多く、内定が出やすいため他の業種より少ないことが特徴です。
そのため、履歴書と職務経歴書はビジネスマナーを守ってしっかりと記載しておきましょう。
以下の看護師転職に必要な書類を合わせて確認しておきましょう。
step4:面接・見学・選考(2週間から3週間程度)
希望の求人へ面接の設定を行います。
面接を設定する場合、病院・施設見学も同時に行う場合が看護師転職では多く、この時期のスケジュール調整が一番ハードと言えます。
(病院見学を転職時にできることは看護師の特権なので行っておきましょう。)
また、複数の病院・施設の面接を行う場合、4週間の間に詰め込んで行う必要があります。
看護師の転職面接に関しては以下に詳細をまとめていますので、確認しておきましょう

キャリアアドバイザー
ここで面接の日程調整によって予定のスケジュールが変更になる可能性があります。そのため、日程がずれてしまった場合は予想退職日も変更しなければならないため注意しましょう。
step5:内定・意思決定
各病院・施設に面接を受けながら、合否の連絡が来ます。
内定後に入職の意思決定を行う場合、以下の期間が一般的です。
内定の返事 | 2日~3日前後(遅くても1週間以内) |
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内定承諾後 入職までの期間 | 最大2ヶ月程度 |
病院や施設によって様々ですが、内定後の意思決定の返事は、連絡して引き伸ばすことが出来れば2週間~4週間程度、待ってもうことも可能です。
「看護師が転職先から内定通知を受けた後の流れ」も合わせて確認しておきましょう。
また、面接時には「いつから働くことが出来るのか?」という質問もあるため、退職日をスケジュール決定しておくことは大切です。
詳しくは以下の面接対策を確認しておきましょう。
step6:退職する意思決定・報告(1週間程度)
内定を貰ったあと、転職する決意があれば、内定通知書に承諾と同時に、退職する意思決定を行い、上司に報告・相談をします。
退職願は、上司に相談した後に提出します。
退職するまでに時間が掛かる場合は、内定前に伝えておくことも大切です。また、上記で説明したステップ4と同時進行しても良いでしょう。
退職の報告が不安な方は以下を確認しておきましょう。
step7:退職準備・引継ぎ(4週間から8週間程度)
勤務する病院や施設によっては看護師が不足しており、1ヶ月以上の引継ぎ期間をお願いされることがあります。
また、新しい看護師が採用できないために退職予定日を引きのばし、入職日を変更すると内定取り消しにもつながりかねないため、避ける必要があります。
改めて看護師の円満退職の方法と退職時に看護師が受け取るものをチェックしておきましょう。
step8:入職準備(1週間程度)
入職するための準備は、新たな勤務先に必要な雇用保険被保険者証・年金手帳・源泉徴収票など指示された提出書類を準備することです。
そのほかに、以下のことを行っておきましょう。
- 勤務先に提出するものの準備
- 制服や各種アイテムの準備
- 就業規則や雇用契約内容の確認
- 入職日当日の行動についての確認
- 初日の挨拶(自己紹介)の準備
さらに詳細は以下より確認しておきましょう。
転職した場合のデメリット・お金のリスク
看護師として転職した場合のデメリットやお金のリスクを確認しておきましょう。
1 | 行いたい看護などをすぐに実現できるとは限らない |
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2 | 入職後は新人看護師としての自覚が求められる |
3 | 自分の評価を一から築く必要がある |
4 | 新たな人間関係に悩まされる可能性がある |
5 | 能力が発揮できない場合、駄目なジャッチメントが早い |
6 | 職場環境が変わることでストレスになる可能性がある |
7 | 同期がいない寂しさを感じやすい |
8 | 現在の職場の方が働きやすい可能性がある |
お金等に関する転職でのリスク
1 | 給与や年収が下がる可能性がある |
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2 | 住宅ローンなど審査が通りづらくなる |
3 | 退職金などに影響がある |
4 | 退職後転職する場合は活動費用がかかる |
こちらも転職しても問題が準備となります。
また、詳細は以下を確認しておきましょう。
看護師が転職するメリット
最後に看護師が転職するメリットを確認して、「転職が成功した」と思えるような定義を自分の中で見つけておきましょう。
1 | 待遇面の向上が期待できる |
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2 | 修復不可能な人間関係から脱却できる |
3 | 安定したライフワークバランスを保つことができる |
4 | 新しい分野やポジションで仕事ができる |
5 | 希望の看護スキルを高めることができる |
6 | 看護師として視野が広がる可能性がある |
6 | 仕事にやりがいを感じることができる |
6 | 新しい人との出会いがある |
看護師に個人によって転職成功の定義は違うものです。
例えば、家族が喜んでくれるようなライフワークバランスが良い職場へ転職することが成功の定義なら、それでも良いでしょう。
先ほど紹介した看護師転職時の自己分析と合わせて、定義を考えましょう。
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まとめ
看護師転職時には、以下の6つの準備を行っておきましょう。
- 自己分析:転職の目的を明確にする
- 転職サービスや求人媒体の選択
- 転職活動予算の確保
- 働きながら転職するか一度退職するか検討
- 退職までにかかる日数を確認する
- 看護師転職のスケジュールを立てる
また、働きながら看護師転職する場合は、少なくとも3ヶ月以上の転職期間が必要で、4ヶ月から5ヶ月程度の余裕を見ておくと良いでしょう。