超高齢化社会となり在宅介護も増加しているため訪問入浴サービスの需要が増加しています。
訪問入浴サービスの看護師の仕事は、基本的に医療行為はバイタルサイン計測ぐらいとなり、難しい看護技術が求められることはなく、働く上ではハードルが低い職場と言えます。
しかし、重労働であり体力的にハードできつく、大変な場合もあり、働く前に確認が必要です。
このページでは、看護師が知っておきたい訪問入浴サービス、看護師の仕事内容、きつい・大変と感じる体験事例、訪問入浴の看護師バイト・派遣を行う場合の注意点を説明していきます。
目次
看護師が知っておきたい訪問入浴サービスについて
訪問入浴サービスの看護師として働く際に知っておきたい知識について説明していきます。
訪問入浴とは?
訪問入浴とは、基本的に看護師1名と介護スタッフ2名の計3名で利用者の自宅に訪問し、組み立て式の専用の浴槽を使い、利用者の入浴をサポートする介護サービスとなり、訪問入浴は「訪問入浴サービス」や「訪問入浴介護」と呼ばれます。
訪問入浴を利用するには、以下のような条件が決められています。
- 要介護(1~5)の認定を受けていること
- 医師から入浴を許可されていること(医師の入浴許可書)
利用者は自宅の浴槽を使うことなく、サポートを受けながら「全身浴」又は「部分浴(身体の一部をお湯につける)」などを行います。
訪問するスタッフの内訳例
介護スタッフ | 2名 (介護福祉士やヘルパーなど) |
---|---|
看護師 | 1名(准看護師の場合もある) |
ドライバー | 1名(又は介護スタッフが兼務する場合が多い) |
※主治医が、利用者の状態が安定していると判断している場合、介護スタッフのみ(看護師抜き)で訪問する場合もあります。
補足説明:介護予防訪問入浴介護
要支援(1~2)の認定を受けている場合は「介護予防訪問入浴介護」というサービスを受けることが可能で、「自宅に浴槽がない場合」や「何らかの事情でデイサービスが利用できない」などの場合、同じように看護師、介護スタッフが訪問し、訪問入浴サービスを行います。(要支援の場合は医師ではなく、地域包括センターなどの相談しケアプランを作成してもらいます。)
訪問入浴サービスを提供する看護師としては、利用者が要介護なのか、要支援の違いなのかとなり、仕事内容は同じとなります。
看護師は目的に合わせた医療行為のみを行う
訪問入浴サービスでは、看護師として利用者の自宅に訪問しますが、目的は「利用者の入浴をサポートする介護サービス」となります。
そのため、看護師は以下のような行為を一般的に行います。
- バイタルサインの測定(体温、血圧、脈拍等の測定)
- 湿布の貼布
- 軟膏処置・塗布
- 簡単な褥瘡の処置
- 入浴前後に内服等の薬の確認
※水銀血圧計での測定は「医療行為」になるので介護スタッフはできません。
看護師として臨床経験がなくても問題ない?
看護師として臨床経験(病院・病棟での経験)がなくても、訪問入浴の看護師として働くことは可能だと言えます。
理由として、採血や点滴などの医療行為はなく、褥瘡や傷の処置、バイタルサイン測定が出来れば問題なく働くことが可能なためです。
また、褥瘡の処置を行ったことがない場合でも、仕事を行いながら覚えていくことは可能となります。
さらに、働く前に面接時に臨床経験がないことを説明しておけば、1~3回程度、先輩看護師が同行してくれる場合もあります。
訪問入浴は1日に何件のお宅を訪問する?
訪問入浴サービスを提供する勤務先によっても異なりますが、1日に5件~9件ぐらいの自宅訪問が多いといえ、1件当たり40分から1時間ぐらいの時間(準備から片づけまで含む)を要します。
そのため、訪問件数が多い会社であれば、看護師も体力勝負になることが分かり、大変な仕事となります。
また、利用者によって異なりますが、利用者は週に1~2回の訪問入浴サービスを受けることが一般的です。
看護師の体験事例
看護師の体験事例
私が勤務した訪問入浴サービスの会社では、1日に訪問する利用者の人数も曜日によって異なっていました。
少ない時には6件程度、多い時には9件のお宅を訪問する場合もあり、とても大変でした。
看護師の体験事例
私の勤務先では、おおよそ6件でした。(1日5件~7件が多かったです。)
1件当たりは40分から60分で終了し、1時間休憩で9時半から5時半まで勤務していました。
訪問入浴サービスを利用する方は決まっており、介護スタッフの方と顔なじみの利用者の方も多かったです。
看護師のダブルワークも可能な仕事
訪問入浴の看護師求人は、パート・アルバイトなどの非常勤と、一般派遣などが多いため、ダブルワークを希望する看護師や、ちょっとした時間がある看護師が仕事を行っている傾向にあります。
例えば、病院の病棟等に勤務していた場合でも、自信が休日の時に単発で働くことも可能と言えるでしょう。
また、少ないですが、正職員の訪問入浴の求人も募集されていますが、初めて働く場合はまずはパート・アルバイトや一般派遣などで仕事を経験すると良いでしょう。
看護師の体験事例
看護師の体験事例
訪問入浴の仕事は他の仕事とダブルワークが可能だと感じます。
私は、病棟に勤めていながらダブルワーク(一般派遣)をしており、病棟の仕事が休みの時に仕事を行っていました。
病棟の仕事とは全く違う新鮮さ、病棟とは違うスタッフ、病棟とは違い外の空気が吸える環境での仕事だったため、とてもリフレッシュできました。
また、本業に支障が出ないように、仕事の頻度は調整していました。
訪問入浴看護師の仕事内容
訪問入浴サービスでは、看護師が主体となって利用者との会話やケア・入浴判断等を行うことが仕事内容となり、自宅を訪問した場合の仕事の流れは以下の通りとなります。
- 利用者情報の確認と準備・点検
- 利用者が入浴可否の判断(バイタルサイン測定)
- 浴槽の設置・準備・更衣のサポート
- 入浴中の観察や介助
- 入浴後の状態確認・片付け・記録
以上の仕事内容を看護師は繰り返し行っていくため、詳しく説明します。
利用者情報の確認と準備・点検
訪問入浴サービスを提供する看護師は、利用者情報が入ったファイルに目を通し情報を頭に入れ、安全に利用者が訪問入浴を受けられるかどうか、情報から事前確認を行っておきます。
利用者情報には、医師の入浴許可書も入っているため、
- 疾患名
- 血圧の指示
- 麻痺側の情報
- 褥瘡の有無
- それ以外の創傷処置の有無
- 胃瘻やストーマの有無
など、安全性の確認を行うことが看護師の仕事です。
また、準備物として会社からナースバック(応急セット)を渡され、看護師が管理し、訪問入浴で自宅を巡回するたび、ナースバックの点検や消毒を看護師が行います。
看護師の体験事例
看護師の体験事例
訪問入浴サービスを運営する会社によっても異なりますが、看護師に依頼される現場も毎回異なるため、場所や集合時間も異なる場合が多い印象でした。
私は実際、「駅前の路上で車が停車しているのでそれに乗って下さい」という指示があったことがありました。
ワゴン車に書いてある訪問入浴サービスの会社名だけを頼りに、探すのは結構大変だったのを思い出します。
看護師の体験事例
訪問入浴サービスは派遣で経験しました。
当日の看護師の服装は、ユニフォームなどはなく、上は白いポロシャツ、下は黒のパンツ(ジーンズではない生地)をユニクロで買いました。自費購入なのは少し負担でした。
靴は黒か白の靴ならなんでも良かったため、私用の黒いスニーカーを履いていました。
勤務する会社によってユニフォーム(上だけ)を貸してくれる場合もあり、服装の準備も必要でした。
利用者が入浴可否の判断(バイタルサイン測定)
訪問入浴サービスにおいて、看護師のメインの仕事は利用者の入浴可否を判断することです。
一般的に看護師がバイタルサインの確認後、責任者へ報告し、入浴が行える場合は、浴槽のセットやホースの準備などを介護スタッフが手際良く始めます。
そのため、利用者の自宅に到着して挨拶がすむと、速やかに計測・入浴の準備が始まります。
看護師の体験事例
看護師の体験事例
私はいくつかの訪問入浴サービスの会社で働きましたが、訪問入浴で血圧を測定するのは多くが水銀の血圧計です。
訪問入浴前と後では看護師が必ず血圧測定を行い利用者の状態を判断するため、看護師が血圧を測定できないと次の段階に進むことができません。
また、サービスを提供する時間も限られているので入浴する時間が少なくなるということにも繋がってしまいます。
働く前に水銀血圧計かどうかを確認の上、必要であれば測定方法を勉強しておいた方が良いでしょう。
看護師の体験事例
私は臨床経験がなく、訪問入浴の仕事を行いました。
入浴可否の判断は看護師がするため、責任はありますが、そこまで負担には感じませんでした。
経験豊富な介護スタッフと組ませてもらっていたので、利用者の普段の状況を知り、判断することも十分に出来ました。
看護師の体験事例
せっかく利用者が楽しみにしている入浴だとしても、医師の指示書に記載されている血圧より高いことやその他異常があればきちんと報告し、その日の入浴は中止としなければいけません。
安全に実施されるために、看護師が配置されているため、中止しなければいけない時は辛いものでした。
浴槽の設置・準備・更衣のサポート
一般的に浴槽の設置は介護スタッフが行う場合が多いですが、必要に応じて看護師も手伝う場合もあります。
浴槽を設置後、お湯が溜まるまでの時間は、利用者の体の状態の確認やコミュニケーションを取り、更衣のサポートに関しては看護師がメインで行う仕事となります。
冬場の場合など、寒さで血圧が急に上がってしまうことなどもあるため、大きめのバスタオルで寒さに注意することや、全身が見えてしまうことでの羞恥心に配慮することなども看護師の仕事となります。
また、体に麻痺がある利用者の場合、健側から着脱し、患側から着衣するなど、基本的なことを守り看護師が行っていきます。
看護師の体験事例
看護師の体験事例
私が行っていた際は、浴槽にお湯がある程度たまったら、介護スタッフが脱衣のタイミングを教えてくれました。
利用者の脱衣後に浴槽までの移動は、介護スタッフがメインで看護師も手伝い、(抱えていくことが必要な場合)抱えていきます。
看護師が介助に入る場合もあれば、入らない場合もありましたが、とても体力を使います。
看護師の体験事例
病院や施設とは違い、狭い空間での衣服の着脱の介助がとても多く大変でした。
また、病院では着脱しやすい病院着を着ていることが多いですが、自宅ではもちろん利用者自身の衣服を着ています。
そのため着脱しにくい衣服も多く、利用者の衣服のため無理に引っ張ることもできず、慣れるまで大変でした。
入浴中の観察や介助
看護師の入浴介助の仕事は、基本的に利用者の顔色やその他体調の変化がないかを確認することが看護師の仕事内容となります。
また、利用者へ声かけなども行い、反応を確認していきながら、看護師が洗身を行う場合もあります。
(訪問入浴サービスの運営会社によっても多少異なるため注意しましょう。)
看護師の体験事例
看護師の体験事例
私の経験上、看護師の入浴介助は、利用者の顔色が見えるよう、頭を支えることや洗髪することが多い印象でした。
顔に水がかからないようにねじりタオルを顎から耳、耳から頭に巻まずは仰向けに前面を洗体していきます。
その後側臥位を右左で交互に行い背部も洗体していき、陰部や臀部は介護スタッフが行っていました。
看護師の体験事例
訪問入浴サービスの場合、「どこから洗うか」や「介助者がどこを支えるか」などの決まり事が運営会社別にあることが多かったです。
そのため、入浴時間(制限がある)、看護師が支える場所、洗う順番などを確認しながら、看護師も一緒に入浴介助を行っていました。
ただ、看護師が利用者の体を直接洗うことはなく、あっても洗髪程度でした。
入浴後の状態確認・片付け・記録
利用者の入浴後は着衣介助を看護師が行い、状態の変化がないかの確認を行うことが仕事です。
さらに、更衣や創部の処置を指示書に従って行い異常の有無を確認することや、バイタルサインの変動も確認します。
入浴に必要な物品の片付けをして移動車に運び、看護師も一緒に片付けを行い、訪問入浴サービスは終了します。
また、訪問入浴サービスは、毎回同じスタッフが自宅に訪問するわけではないため、最近の様子を知るために必ず毎回入浴時の記録(入浴前後のバイタルサイン・処置の内容・連絡事項)を看護師が残します。
看護師の体験事例
看護師の体験事例
私が勤務した訪問入浴サービスの会社では、訪問入浴の片づけは看護師の仕事の一つでもあり、すばやく次の自宅に異動する必要があり、スタッフ全員で協力していました。
また、訪問入浴に必要な重たい機材は介護スタッフが運んでくれていました。
看護師の体験事例
訪問入浴は1人の利用者の訪問入浴が終われば、すぐにそのまま次の利用者の自宅に向かい次の訪問入浴を行います。
記録を記入する時間は移動車の中で行う必要があり、移動中に行う必要がありました。
そのため車酔いする人は必ず酔う可能性があると感じます。
訪問入浴看護師はきつい・大変?(体験事例)
看護師の体験事例
入浴の介助は、入浴している利用者もそうですが、介助している側もなかなかハードな仕事です。
看護師として浴槽の設置や、入浴介助などの力仕事が多く、とても大変で体力勝負だと思います。
特に夏場の入浴介助は喉が乾き、浴槽もお湯なため、汗だくになりながら仕事を行い、次の自宅へ移動しなければなりません。
利用者の前で飲むのは控えますが、移動の車内などでしっかり水分補給を行っていました。
看護師の体験事例
どちらかというと体力の必要な仕事かもしれません。
浴槽の設置をすることは少ないですが、浴槽へ移動のときに利用者を抱えることもあります。
さらに、自宅を巡回するための移動にも時間がかかります。
夏は暑く、冬は寒いということもあり、病院にいれば、暖房や冷房が完備されています。訪問入浴の仕事が大変といわれるのは、気温の変化を感じるからかもしれません。
看護師の体験事例
訪問入浴は難しい看護技術は必要としません。しかし、体力的にハードなのが特徴だと私は感じます。
私が勤務した訪問入浴は介護スタッフと看護師の3人一組で利用者の自宅に訪問しサービスを提供していました。
自宅に到着すると利用者の自宅の部屋まで浴槽やホースなどの機材や看護師のバックを3人で協力して運びます。
しかし、利用者の自宅なので戸建で運ぶのが比較的楽な場合もあれば、集合住宅でエレベータがなく階段で何階までも登って運ぶ場合もありました。
また、部屋の中で行うのでとても暑く、体力や力に自信がない看護師には難しい職場だと感じました。
看護師の体験事例
利用者の自宅の療養している部屋の中に浴槽を置いて行うため多くの場合がとても狭い空間での作業になります。
そのため無理な姿勢で利用者の衣服の着脱を行うことや、入浴を介助しないといけません。
看護師は看護の勉強をする中で。利用者の移乗や移動の際に看護師自身の腰を痛めないための体勢についても学んでいると思います。
しかし、訪問入浴の場合はそれができないことの方が多いため腰を痛めてしまう可能性があり、私は腰痛となりました。
看護師の体験事例
介護スタッフと看護師3人で1日行動を共にするため、連携が取れないと働くことは難しいと感じます。
利用者の衣服の着脱の介助は基本的に看護師の仕事とされていますが、拘縮があるなど衣服の着脱の介助が難しい利用者も多く、その場合介護スタッフに手伝いを依頼しなければいけませんででした。そのため普段からのコミュニケーションが大切でした。
中にはあまり好きになれない介護スタッフの方もいて、少人数でのチームワークだからこそ、大変だったことを思い出します。
看護師の体験事例
訪問看護サービスは、体力的にははっきり言ってキツイです。
私が勤務した会社では、訪問入浴の利用者は要介護4または5と重度である場合が多く、ほぼ全介助が必要でした。
介護スタッフが主に入浴介助をしてくれましたが、看護師もチームの一員であり、もちろん一緒に介助を行います。
そのため、訪問入浴はアルバイトでしたが、他の看護師の職場と比べると、キツイ仕事でした。
体力に自信がある看護師、腰痛がない看護師が向いていると思います。
看護師の体験事例
私が訪問看護で働いた2年間は特に大変なことや、きついことはありませんでした。
お互い顔なじみの利用者と介護スタッフは関係がとても良く、新人の私にも丁寧に教えてくれ、楽しい仕事でした。
ただ、様々な利用者の自宅に行くため、場所によっては家の中が散らかっていたり、掃除が行き届いていなかったりと、作業をするのに大変な場合もありました。
その時は先に部屋を片付けなくてはならず、入浴の時間が短くなってしまったことがありました。
訪問入浴を経験した看護師からのアドバイス
看護師の体験事例
訪問入浴で初めて働く看護師の方は、特殊な職場だなと感じますが、病棟との大きな違いは外に出れることです。
訪問入浴で働き、外の空気を仕事中に味わうことで、リフレッシュにもつながると思います。
色々な利用者の自宅に訪問して、コミュニケーションを取ることや、いつもの病棟とは違うスタッフと話せることから。新鮮さを感じることが大きいです。
訪問入浴サービスの会社によっては、「月に数回の勤務でも良い」という職場もあるため、是非働いてみてください。
看護師の体験事例
訪問入浴は、普段自由に入浴出来ない利用者の為の介護サービスであり、入浴することを心待ちにしている方が多いです。
そのため、入浴時にはたくさんの笑顔や感謝の言葉を多くいただきます。
また、比較的医療行為は少ない仕事です。そのため、ブランクがある方や、単発のアルバイトでやってみたいなと思っている方、病院勤務に慣れて自身がついてきた頃の看護師にも向いている仕事だと感じます。
看護師の体験事例
訪問入浴サービスで看護師として仕事を行うことは、自分の経験値を向上させるためや、将来的に自分の看護師としての方向性を考えるための良い経験になると私は思います。
一緒に訪問する介護スタッフの方はベテランの方も多く、学ぶことも多いように感じます。
利用者の方が、入浴後に別人のように笑顔になったり、たくさん話をしてくれたり、信頼関係を築けることも仕事の醍醐味だと思います。
訪問入浴の看護師バイト・派遣を行う場合の注意点
訪問入浴サービスの看護師としてパート・アルバイトや派遣を行う場合の求人を探す注意点を説明していきます。
看護師を含めた訪問する人数・件数を確認する
訪問入浴サービスの看護師求人を探す場合、看護師を含めた訪問する人数を確認しましょう。
繰り返しの説明になりますが、看護師1名、介護スタッフ2名が基本ですが、スタッフが多ければ多いほど仕事は楽になると言えます。
また、1日の平均訪問件数も確認しておきましょう。
パート・アルバイトや派遣の場合、看護師は時給で働くことになるため、訪問件数が少ない方が仕事の負担が少ない職場となります。
初めの数回は先輩看護師が同行してくれるか確認しよう
特に臨床経験が少なく、訪問入浴サービスを初めて行う看護師の方は、先輩看護師が初めの数回は同行してくれる会社を選択しましょう。
教育制度が整っている会社はとても少ないため、せめて先輩の看護師に教わることができる職場を選択してください。
利用者の要介護区分の平均を確認する
訪問入浴サービスは要介護1~5の方で、自分や家族が手伝って入浴できない方が基本的には利用する介護サービスです。
例えば、要介護3の方が多いのか、要介護5の方が多いのかで、働く看護師としても介助が大変になる度合いが違い、高ければ高いほど、力仕事が多くなります。
(地域や勤務先によっても違いいますが、訪問入浴サービスは要介護3~5の方が多いです。)
そのため、訪問入浴サービスの利用者である要介護区分の平均を、あらかじめ確認しておきましょう。
要介護区分の目安要介護区分の目安
要介護1 |
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要介護2 |
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要介護3 |
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要介護4 |
|
要介護5 |
|
参考・引用:埼玉県朝霧市 要支援・要介護度の目安
訪問入浴は派遣とバイトの違いを認識する
一般派遣とパート・アルバイトの一般的な違いは以下の通りです。
アルバイト (パート) | 雇用:雇用主が直接雇用する 給与:派遣より時給が低い場合が多い 福利厚生:その会社の福利厚生が適用される 期間:(無期雇用・有期雇用など)期間は決められていない場合が多い |
---|---|
一般派遣 | 雇用:派遣会社が雇用し、勤務先に派遣する 給与:アルバイトより高時給な場合が多い 福利厚生:派遣会社の福利厚生が適用される 期間:(有期雇用)仕事内容により期間が異なる |
訪問入浴サービスは、看護師も朝から夕方まで体力仕事となり、かなりの労力を使うため、力がある看護師でなければ続けることが難しいと言えます。
そのため、パート・アルバイトを選択する場合、初めは1週間で勤務する日数を2日~3日程度にすることがおすすめです。
また、一般派遣を選択する場合、1日に働く労働時間や曜日を指定することが必要となります。(訪問入浴サービスの会社は、基本的に日曜日が休みの場合が多いでしょう。)
いずれにせよ、看護師専用の派遣会社や転職会社を利用する必要があり、派遣とパート・アルバイトが一緒に探せる看護師転職サイト(又は派遣会社)を利用し、比較すると良いでしょう。
※訪問入浴サービスは一般企業が行っており、働いてみて良い、悪いと感じる場合もあるため、働きやすい施設を探す必要があります。
訪問入浴のバイト・派遣の看護師求人が多い転職サイト
訪問入浴のパート・アルバイト、一般派遣の看護師求人が多い看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)、又は看護師専門の派遣会社をご紹介します。
いずれを利用する場合でも、希望条件を伝えながら求人を探してもらい、働く日数や給与などの条件交渉は行ってもらいましょう。
以下でご紹介する転職サイトは、利用する看護師に人気があり、交渉などを行ってくれるため、とても安心です。
会員登録後に、担当者に相談してみましょう。
訪問入浴のバイト・派遣から始めるなら!看護師のお仕事
転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
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サイト名 | 看護のお仕事 |
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運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
公開求人数 | 134,284件 (2022年6月08日時点) |
非公開求人 | 豊富 |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応 雇用形態 | 常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤、派遣、紹介予定派遣 |
対応施設 | 総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター |
対応 診療科目 | 内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科 |
対応配属先 | 病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・看護師の転職求人が豊富 ・転職支援サービスが手厚い ・転職の相談から行える ・院内・施設内情報に強い |
看護のお仕事は、訪問入浴サービスの勤務先雇用形態がすべてそろっており、正職員、派遣、パート・アルバイトすべて相談可能です。
そのため、訪問入浴の仕事を行いたい看護師の方は必ず利用しておきましょう。
また、看護師求人数はどの看護師転職サイトよりも多く、ハローワークもカバーしているため、希望条件に合う求人が見つかりやすいと言えます。
公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/
正職員で転職・バイトなら!マイナビ看護師
転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
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サイト名 | マイナビ看護師 |
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
公開求人数 | 59,647件 (2022年6月08日時点) |
非公開求人 | とても豊富(保有求人全体の約40%非公開) |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー |
対応 雇用形態 | 正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他 |
対応 勤務形態 | 常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従 |
対応施設 | 病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他 |
対応 診療科目 | 美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科 |
対応配属先 | 病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・転職の相談から行える ・キャリアアドバイザー親切丁寧 ・退職交渉も可能 ・企業系のレア求人を豊富に保有 |
マイナビ看護師は、正職員、パート・アルバイトの訪問入浴サービスの看護師求人を取り扱っている転職サイトです。
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公式サイト:https://kango.mynavi.jp/
訪問入浴の派遣大歓迎!MCナースネット
転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
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サイト名 | MCナースネット |
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運営会社 | 株式会社メディカル・コンシェルジュ |
公開求人数 | 14,519件 (2022年6月08日時点) |
非公開求人 | とても豊富 |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応 雇用形態 | 常勤、派遣、非常勤・パート、委託 |
対応施設 | 病院、クリニック、訪問看護、デイサービス、訪問入浴、介護施設、企業、コールセンター、ツアーナース、巡回健診、学校・保育園、行政、イベント、薬局、その他 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・全国26拠点 ・派遣と常勤(正社員)求人に強い ・全国の求人が豊富 ・基本的にほとんどが非公開求人 |
訪問入浴をお試しで行ってみたい看護師の方はMCナースネットに登録しておくと良いでしょう。
派遣登録が必要になりますが、単発での訪問入浴サービスの看護師求人が豊富です。
まずは会員登録を行い、担当スタッフから説明を受けましょう。
公式サイト:https://mc-nurse.net/
まとめ
訪問入浴サービスはこれからも益々需要が増し、風呂に入ることを楽しみに待っている利用者を喜ばせる、とてもやりがいのある看護師の仕事です。
仕事内容は難しい看護技術が必要ないため、看護師としてブランクがある場合や、臨床経験がない場合でも、比較的に慣れるために時間がかからない職場と言えます。
しかし、重労働であり体力的にハードな場合も多く、興味がある看護師の方は、パート・アルバイトや派遣で働いてみることをおすすめします。
看護師として少しでも色々な介護サービスを知り、介護を受ける人だけでなく、介護をする人にとっての負担も知ることができ、医療としての分野だけでなく介護の分野の側面から看護を考えるよい機会となるでしょう。
なかなか足を踏み入れにくい分野ではありますが、お風呂を楽しみにしている人にとっては素敵な仕事であり、実際に働いてみると楽しいと思えることもあるでしょう。
是非、訪問入浴サービスを一度仕事として行ってみてください。