看護師転職後

看護師転職時に聞いていた労働条件が違う!面接後・内定後・入職後の対処法

看護師の「転職が終わった」「採用が決まった」と安心したこともつかの間、実際に働いてみると事前に提示された条件と違う場合に遭遇してしまうことがあります。

条件が違うと感じた看護師は比較的多く「話が違う」「面接時と異なる」「労働条件が違う」など感じた場合の事例や対処方法について解説していきます。

また、看護師の方で条件が違う場合、まずは冷静に対応することが大切です。

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看護師転職時の条件が違う相違事例

看護師転職時の条件が違う相違事例

看護師が転職後に人票や面接で聞いた条件が違う場合、以下のような事例が多いと言えます。

1就業時間や休日などの条件の違い
2夜勤回数などの条件の違い
3仕事内容などの条件の違い
4残業の有無に関する条件の違い
5給与金額に関する条件の違い
6雇用形態に関する条件の違い

以下で3つの具体的な看護師事例を確認しておきましょう。

体験例:就業時間や休日などの条件の違い

群馬県/33歳/病院/看護師

体験事例病院へ転職し、働いて初めて条件が違うと思ったことは、「終業時間」と「休みの日」でした。その病院は「師長の言うことは絶対」という職場のため、誰も文句を言わずに仕事をしており、転職したばかりの自分だけ他人と違う条件で働くことはできませんでした。
そのため、何も言わずに変更された条件で働きましたが、職場が息苦しくなり、数年で退社しました。

神奈川県/35歳/クリニック/看護師

体験事例転職前に確認していた公休(公式に定められた休日)の数と、実際勤務表での公休の数が異なりました。私は直接雇用主に確認したところ、業務が落ち着きスタッフを増やせるまで、一年間は我慢してほしいと言われました。
そのまま、一年我慢しましたが、2年目も改善は見られず、あらためて雇用主に改善してほしいと要求しました。
1年間我慢し2度伝えたことで公休の数は改善され、現在でも働いています。

体験例:夜勤回数などの条件の違い

大阪府/29歳/病院/看護師

体験事例転職後、確認していた夜勤の日数が異常に多くなりました。面接等で話し合った条件と、違ったので師長に直訴しました。
師長は「そういう約束で入職していたとは思わなかった」と言っていましたが、すぐには改善されませんでした。
結果、師長から、上司(総師長)に話をして欲しい旨を伝え、最終的には改善されましたが、周りの同僚にそういう主張をしていることを知られたくなかったので、こっそりと業務終了後などに師長と話し合いを何度か持ちました。
話し合いの折り合いがつかず、結局2日で辞めてしまった同僚もいたので、辛抱強く話し合って良かったと思いました。

東京都/42歳/病院/看護師

体験事例
転職を数回行っていますが、細かな条件が違うことが多々あります。現在の職場では、夜勤は多くても月に2回までと面接時に伝え条件として認識してもらいましたが、事務長と上司との意思疎通ができておらず、夜勤の回数が通常の看護師と同じ日数を入ることになっていました。
私は、お互いの思い違いの場合や、うっかりしていただけということもあるため、「確か・・・」というような確認の仕方を心がけています。
もちろん、転職したばかりで言いにくいですが、言いたいことを我慢してしまうと、その後にも違うことが起きた場合、さらなる不信感につながるため、しっかりつたえて合意を得るように心がけています。
違うと責めるのではなく、「確認する」意識で、対処した結果、夜勤の回数は条件通りとなりました。

体験例:仕事内容などの条件の違い

千葉県/36歳/介護施設/看護師

体験事例
私はシングルマザーになったばかりの時期で、特別養護老人ホームに常勤看護師(正職員)として転職しました。
まだ子どもが小さかったため、「オンコール対応は行うが、呼び出しには出勤できない」という条件で合意し、入職することになりました。しかし、実際に働くと「看取りの利用者が逝去された際の死亡確認の立会い」「エンゼルケアの対応」などで夜間呼ばれて出勤することが多々ありました。
当初の話と違かったので上司にも話をしましたが、「それは稀で、たまたま当たってしまったからしょうがないよね」と流されてしまいました。結局は3年勤めましたが、それまでオンコール対応はしぶしぶ受けて、対応も当たってしまった時には仕方なく行っていました。
正直、文句も言えない雰囲気だったので辛かったです。

兵庫県/32歳/病院/看護師

体験事例私は、ずっとNICU(新生児特定集中治療室)の看護師勤務を希望し、やっとの思いで転職先を見つけました。面接時には、NICUに配属されること、3年以上はNICUから異動しないことを条件に合意し入職しました。
しかし、働きだしてすぐにスタッフからNICUが近々なくなると聞き、条件が違うことを話しましたが、診療科がなくなってしまうため私一人の力ではどうすることも出来ず、結果、1年間働いて退職しました。
私が転職する前からNICUがなくなる話が出ていたそうで、騙された気分でした。

知っておきたい労働条件に関してのルール

知っておきたい労働条件に関してのルール

求人広告の条件=労働条件ではないこと

求人広告で掲載されている雇用条件が、そのまま労働契約書の内容にならないケースがあり、とても注意が必要です。(求人広告で掲載された雇用条件はそのまま労働条件に反映されることが一般的です。)

これは、個人の能力に合わせて面接時以降に調整される可能性があるからです。

そのため、雇用契約書、又は労働条件通知書を必ず確認することが重要です。

ただし、「職業安定法第65条第8号」により虚偽の広告や虚偽の条件によって労働者(看護師)を募集した場合の罰則が設けられています。

職業安定法第65条第8号

職業安定法第65条第8号

第六十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を提示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
虚偽の条件を提示して、公共職業安定所又は職業紹介を行う者に求人の申込みを行つた者

引用:職業安定法 電子政府の総合窓口(e-Gov)

上記のように記載されていますが、現実問題として求人広告の労働条件が、反映されなかった場合、裁判所の判例でも確立されていないため、雇用契約書、又は労働条件通知書の内容となる可能性が高いと言えます。

そのため、看護師にとってはデメリットしかありませんので、注意が必要です。

雇用契約書(労働条件通知書)と労働条件が違う場合

雇用主から雇用者へ明示する「雇用契約書又は、労働条件通知書」の労働条件項目は「職業安定法第5条の3」により定められており、以下のような内容となります。

  • 労働契約期間
    (期間を設けた契約の更新方法なども含む)
  • 勤務場所と行う業務内容
  • 始業時間と終業時間などの勤務条件
  • 残業の有無や休憩時間、休日、休暇について
  • 賃金に関する事項(昇給制度がある場合、昇給も含む)
  • 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

労働条件が入職後に違った場合、看護師は即時に労働契約を解除することが可能であり、引っ越しを要する場合などの旅費を負担させることが可能です。(労働基準法第15条2項)

つまり、退職を申し出た有無や期間に関わらず、退職することが可能です。

また、労働契約書や労働条件通知書に合意していない場合は、担当者に連絡をし、確認し修正した内容の条件で合意するようにしましょう。

職業安定法第5条の3

【職業安定法第5条の3】
公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者(第三十九条に規定する募集受託者をいう。)並びに労働者供給事業者(次条において「公共職業安定所等」という。)は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
(引用元:労働基準法罰則より引用)

明示をしない労働基準法により雇用側には罰金が課せされます。

労働基準法第15条2項

【労働基準法第15条2項】
前項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
即時に労働契約を解除する場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合、使用者は必要な旅費を負担する必要がある。
(労働基準法:労働契約より)

口頭で話し合う条件について

労働基準法第15条では、雇用主に対し「口頭の明示でもよい事項」を定めており、上記で説明した雇用契約書(労働条件通知書)に明示しなくても良い項目もあります。

そして、雇用契約は民法上「諾成契約(だくせいけいやく:当事者の合意によって契約が成立する契約)」にあたります。

この諾成契約の場合、当事者双方の合意があれば、口頭でも雇用契約が成立することとなります。

しかし、口頭での労働条件はトラブルになりやすく、どうしても外すことが出来ない条件は必ず雇用契約書(労働条件通知書)に記載してもらうようにしましょう。

また、どうしても口頭での条件説明となる場合、必ずメモを取る、繰り返し確認することでトラブルを事前に防ぐことが可能です。

口頭の明示でもよい事項

口頭の明示でもよい事項

労働基準法第15条では、雇用主に対し「口頭の明示でもよい事項」を定めており、以下の項目が該当します。

  • 昇給に関する事項
  • 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払の方法、支払時期に関する事項
  • 臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
  • 労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
  • 安全・衛生に関する事項
  • 職業訓練に関する事項
  • 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
  • 表彰、制裁に関する事項
  • 休職に関する事項

(引用:厚生労働省:労働契約等・労働条件の明示

面接・内定後に違った場合の対処法

面接・内定後に違った場合の対処法

面接:説明で条件が違った場合の対処法

面接後に条件が違った場合は、面接時に確認することが一番の対処法です。

もし、面接で確認できなかった場合でも、メールや電話で改めて確認することをおすすめします。
看護師転職キャリアアドバイザー

キャリアアドバイザー

看護師転職サイトを利用している場合は、聞きにくい質問のため、担当者に確認を取ってもらいましょう。ハローワークで紹介された場合、ハローワークの職員に確認してもらいましょう。

内定:雇用契約書で条件が違った場合の対処法

雇用契約書や労働条件通知書に合意していない場合は、転職先の病院・施設の担当者へ連絡をし、内容が違うことを伝えましょう。

こちらも、利用している場合、看護師転職サイトの担当者やハローワークの職員に確認を取ってもらう方法でも構いません。

また、条件に合わない場合は内定辞退の連絡をすることも一つの方法となります。

間違いであれば問題ありませんが、労働条件が説明と違う内容を出してくる病院・施設へ転職する必要はなく、トラブルの元となります

詳しい流れは以下で確認してください。

内定通知を受けた後の流れ

入職後に条件が違った場合の対処方

入職後に条件が違った場合の対処方

入職後に条件が違った場合の対処方法ですが、まずは病院・施設に自分で確認することをおすすめします。

例えば、

  • 採用担当者と直属の上司の間で情報の共有がなされていない場合
  • 配属や書類にミスがあった場合
  • 口頭で話した内容のため上手く伝わっていない場合

以上のことが考えられるからです。

そのため、採用を担当した方に時間を作ってもらい、まずは話し合うことを行ってください。

また、繰り返しになりますが「雇用契約書、又は労働条件通知書」が入職後に違った場合、看護師は即時に労働契約を解除(退職)することが可能であり、引っ越しを要する場合などの旅費を負担させることが可能です。

自分で応募し看護師転職を行った場合

直接病院のホームページなどから応募し、自分の力だけで看護師転職をした場合は、職場の直属の上司に相談を行いましょう。

また、上司への相談で解決できない場合は、人事や総務がある場合、雇用契約書の確認を求める方法も有効です。

さらに、労働条件の提示条件が違うことを上司や病院・施設に直接相談しても取り合ってもらえない、相談ができない場合は、病院がある地域の労働基準監督署などの公共機関に相談しましょう。

ハローワーク経由で看護師転職した場合

ハローワークを利用して転職を行い、働いてみたら労働条件が異なる場合、すぐに利用したハローワークへ相談を行いましょう。

ハローワークに申告すると法律に基づいた適切な対応を行ってもらうことが可能で、

などに問い合わせを行い相談しましょう。

また、看護師側に落ち度がなく、雇用主(病院・施設)に違反があり退職する場合、ハローワークに申請してすぐに失業保険の受給ができる可能性があります。

まずは近くのハローワークに相談してみましょう。

ナースセンターで看護師転職した場合

日本看護師協会が運営しているナースセンターを使って転職をした看護師の方は、ナースセンターの相談窓口を利用し、まずは相談してみましょう。

日本看護師協会は労働環境の改善推進に力を入れており、「相談窓口・援助機関」の窓口をもうけています。

  • 総合労働相談コーナー
  • 都道府県労働局長による助言・指導
  • 紛争調整委員会によるあっせん
  • 労働審判
  • 労働基準監督署

上記のような労働に関するトラブルの解決方法の紹介と、相談援助機関の案内もしています。

転職サイトを利用して看護師転職した場合

看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェントなど)を利用して転職した場合、条件が違うと感じた場合や疑問を感じたときには、まずは担当した専任のコンサルタントに相談を行いましょう。

相談する理由としては、以下のことが挙げられます。

  • 改めての交渉や間に入ってもらえる可能性があるため
  • 面接時の同行や電話のやり取りで条件を確認しているため

ただし、看護師転職サイトによっては対応を行ってくれない場合もあり、こちらの「おすすめの看護師転職サイト」を利用することを推奨します。

看護師の体験事例

労働条件が違うことを対処してくれた(看護師/31歳)

看護師体験事例私が看護師として転職をする場合は、看護師転職サイトを必ず利用します。
以前に、看護師転職サイトなどの求人斡旋会社を通して転職した際に、労働条件が違うということを伝えて対処して頂きました。
また、私は看護師転職サイトを通さずに自己で病院と契約をし、転職をしたことがあり、労働条件と違っていてもなかなか言い出しにくい、また現場の上司に伝えても看護部に話がいくまでに時間がかかったという経験があり、時間がかかってうやむやにされそうになったこともありました。
求人斡旋会社を通していれば、こちらの希望も把握していますし、第三者として働きかけてくれました。

入職後に口頭で行った労働条件が違う場合

転職前の面接時に口頭で話し合った条件の違への対処法ですが、こちらも話し合うことが一般的に有効な対処方法と言えます。

書面に記載されている内容ではないため「言った・言わない」で争うこととなり、まずは、雇用主・面接担当者・直属の上司などと、話し合うことが大切となります。

面接時や条件の説明時にメモを取っている場合などは、それを見せながら話すことも有効です。

退職する場合も「自己都合での退職」となるケースも多く、上記で説明したパターン別の相談窓口に相談しましょう。

良くある質問

履歴書等の職務経歴に偽りを記載することが難しいため、アルバイトやパート、派遣などを除き、正社員の場合は記載した方が良いでしょう。

そのため履歴書には「入社時の雇用条件と相違があり退職」などの明記で良いです。

また、雇用条件が守られていなかったと明確な理由があるため、面談時などに説明することで理解を得られるはずです。

代表的な労働問題を無料で相談できる窓口は以下の通りです。

以上の相談窓口は、すべて雇用・採用に関する問題を受け付けてくれています。

まとめ

看護師転職で入職後や面接時に条件が違う場合、まずは冷静に対応することを心がけましょう。

すでに勤務している場合、直属の上司や面接担当者と冷静に話し合い、解決する方法が良いでしょう。

しかし、伝えにくいケースや取り合ってもらえないことは、第三者や相談機関を利用することで解決していきましょう。

電話による弁護士に無料相談が可能な「法テラス」の利用も良いでしょう。

もし改めて、転職を仕切りなおす場合、

  • 募集要項を面接時に改めて確認すること
  • 労働契約書の確認
  • 口頭での条件面は書面で改めて貰うこと
  • 転職は民間の看護師転職サイトや公的機関を利用すること

同じ失敗を繰り返さないよう、以上のことは確認しながら転職活動を行いましょう。

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