看護師のライフスタイル別転職

看護師で出世したい|必要な9つのことと最短で出世するために!

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あなたは、看護師として出世したいと考えていますか?

看護師としての地位の向上や仕事のやりがい、賃金の向上には出世は非常に重要です。

「看護師として出世したい」「最短で出世したい」と考える方に、看護師として出世するために必要な9つのことや、覚悟しておきたいこと、最短で出世したい場合の看護経験などを説明していきます。

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看護師として出世するための要件

病院に勤務している看護師として出世を考えている場合以下のような役職による出世コースが一般的です。

看護師病院の出世コース

看護部長
★看護経験目安:27年以上

看護部の理念や目標の周知、病院の経営や運営への参画、看護部の人事や労務の管理、看護業務改善など

看護師長
★看護経験目安:10年~20年以上

現場の看護師を育て看護部長や院長と現場とのパイプ役

主任看護師
(副師長)
★看護経験目安:10年以上

看護師長の補佐的な仕事を行いながら「スタッフ看護師」が行う看護業務にも携わる

スタッフナース
(スタッフ看護師)
★看護経験目安:1年~

特定の役職につかず一般的な看護業務を行う看護師

以下で説明する出世するための要件詳細を確認しておきましょう。

看護師の経験年数があること

看護師として出世するための一番の要件としては、看護師としての経験年数(臨床経験+管理職経験)が必要になります。目安は以下の通りです。

  • 主任看護師:看護経験目安10年以上
  • 看護師長:看護経験目安10年~20年以上
  • 看護部長:看護経験目安27年以上

特に、看護部長の平均年齢は49∼60 歳(平均55.6歳※) となっており、頂点まで出世する場合にはそれだけのキャリアが必要となります。(※認定看護管理者資格をもつ看護部長のキャリア発達構造より)

そのため、看護師の出世には看護師としての経験年数(臨床経験年数+管理職経験年数)が必須となります。

勤務先が求める必要な資格を取得していること

特に病院の場合、看護師長、看護部長に出世するためには日本看護協会の資格支援制度である「認定看護管理者」が必要な場合もあります。

看護師として出世するために必ず必要という訳ではありませんが、管理職への転職活動にも有利にはたらく場合もあり、認定看護管理者の資格を取得しておくことがおすすめです。

認定看護管理者は、病院や介護老人保健施設の管理者としての知識を持った看護師として認められる資格です。認定看護師や専門看護師と比較して取得はしやすいでしょう。

認定看護管理者の受験資格

認定看護管理者の受験資格

  • 看護師として実務経験が通算5年以上あること
  • 通算3年以上の看護管理(看護師長相当以上)の経験が必要
  • 認定看護管理者教育課程サードレベルを修了している者
  • 看護管理に関連する学問領域の修士以上の学位を取得している者

以上が、受験資格として必要となります。

2022年(第26回)から新たな受験資格要項が適用されています。

詳しくは、認定看護管理者認定審査受験資格要件を確認しておきましょう。

看護師として出世するために必要な9つのこと

看護師として出世し続けるためには、まずは管理職の経験を積むことが一番大切です。

また、以下でお伝えする以外にも、

  • 職場内外で他人の悪口を言わないこと
  • 新人看護師などの部下を見捨てないこと
  • スタッフとのコミュニケーションを大切にすること
  • 自分が働いていきた人脈を大切にすること
  • 看護師の仕事に前向きに取り組むこと
  • 自分の体調管理を徹底すること
  • 言い訳をせず、他人のせいにしないこと
  • 人間的に信頼されること

など、個人的な勤務態度も大切になります。

以下では、看護師として出世するために必要なことを説明していきます。

1.仕事に対する忍耐力が人一倍あること

仕事に対する忍耐力が人一倍あること

看護師の仕事は、そもそも忍耐が必要ですが、人一倍忍耐力がある看護師がまわりのスタッフから信頼され、出世していく傾向が強いです。

忍耐力が必要な理由としては、

  • 忍耐強く勤めることで、看護知識以外の知識がつくため
  • 上司(師長や看護部長)も忍耐強さを見ているため
  • 勤務先(病院)内での熟練度が必要なため
  • 現在の勤務先(病院)に長く在籍し続ける忍耐が必要なため

などです。

出世するためには、勤務先(病院)に在籍し続けることが必須です。そのためには、多少辛い仕事や、仕事内容に飽きたとしても、強い意志で継続する忍耐力が必要になるでしょう。

現在勤めている病院に不満があったとしても、同じ病院に長くいて、様々な経験を積むことで出世の道が開かれる可能性があります。

同じ病院に勤務していることで出世につながる可能性は高い

同じ病院等に長く勤めているということは、他の看護師よりも知らないことを知っているということになります。

認定看護師等の資格を保有していたとしても、そこの診療科の病棟に慣れるまでは時間がかかります。そのため、認定看護師等の知識面はカバーできたとしても、人間関係や独自のルール、目には見えない潜在的な能力は同じ診療科に長く勤務している人にはかないません。

多少そこの病院で辛いことがあっても、耐え続けて、同じ病院に勤務していることで出世につながる可能性は非常に高くなるでしょう。

2.看護観と働く目的が明確であること

看護観と働く目的が明確であること

看護師の仕事を行っている上で、出世する人の傾向としては、

  • 自分の看護観をしっかり持つこと
  • ビジョン(働く目的)が明確であること

などが出世する看護師に非常に多いです。

そのため、周囲の看護師に何を言われようが、周囲の看護師がさぼってしまったとしても周りに流されず、自分自身の考え方がぶれてはいけません

そのような意志を持った看護師が出世する傾向があります。

補足説明

例え、自分の考えを押し通して、他人に嫌われたとしても、強気な発言でしっかりと指示を出せる方が出世には大切です。

また、周りの目をまったく気にすることなく、自分自身で嫌われ役を買って出る看護師は出世する傾向にあります。

しかし、自分の看護観や働くビジョンを貫き、周囲の目を気にしないことはなかなか難しいものです。

周囲の目を気にしない方法としては、

  • あなた自身の価値観を見直し、間違っていないか振り返ってみる
  • 自分という人間を解放する(素になる)
  • 自信があり、使命感を持っている看護師と仲良くする
  • 同じ思いを共有できる看護師を持つ
  • 相談できる人を見つけておく

などを行ってみましょう。

自分に自信を持つことと、同じ考えの人を仲間にしておくことは看護師の出世にとって大切です。

3.部下や上司の話を聞くのが上手であること

部下や上司の話を聞くのが上手であること

看護師で出世をすることを考えると、上司(師長や看護部長)又は、医院長などに指示を受ける必要が必ずあります。

基本的にどの病院もそうですが、師長や看護部長などが、あなたを推薦することで出世できることを忘れてはいけません。

もちろん部下の支持も必要になるのですが、最終的に出世させるのかどうか、決めるのは上司です。

そのような上司、部下から支持されるために、一番仕事で重要なことは”話しを聞く”ということです。師長や看護部長が仕事の話をしているときに、いかに一生懸命話を聞くかで、あなたの仕事に対する熱心さが伝わります。

また、人の話を聞けることで上司や部下からも自然と好かれます。

まずはしっかりと聞き役に徹しながら、「この看護師には話したい」と思える聞き上手な看護師の方は出世しやすいでしょう。

話上手な看護師にもなろう

人の話を聞ける看護師は、話し上手であることも多いです。

その理由としては、人の話をしっかりと聞いて理解し、自分でいったん考え、その上で話をしているからです。得てして、聞き上手な人は、話し上手でもあります。

そのため、聞き上手になるために、以下のことをまずは意識してみましょう。

  • 相手の話しを優先して聞く事、聞けること
  • 話の途中で腰を折らない、割って入らない
  • オウム返しをする
  • 相手が話した内容を踏まえて理解したことを伝える
  • 良いことには、「いいね!」と本気で伝える
  • 聞いている時に、適度なあいづちは忘れない
  • 相手の立場にたって考えてみる(自分ごとのように捉える)
  • 沈黙になっても焦らない心強さ
  • 話している時になるべく目線はそらさない(目で聞く)
  • 反論ではなく、提案や助言を心がける

などが、看護師の聞き上手のポイントになります。

項目に当てはまらない項目があったら、スキルアップを目指してみてください。

4.上司(師長や看護部長)がそばに置きたいと思う看護師であること

上司(師長や看護部長)がそばに置きたいと思う看護師であること

上司がそばに置きたいと思う看護師であることは、出世するための非常に大切な条件の1つになります。

では、どのような看護師をそばに置きたいと思うのでしょうか。

以下の事例を確認していきましょう。

  • 自分(上司)の仕事に対する価値観が似ている看護師
  • 自分(上司)の出来ない事が出来る看護師
  • 同じスピード感で看護師の仕事ができる看護師
  • 反論ではない、提案や助言をしてくれる看護師
  • 意見と行動が伴っている看護師(有言実行)

などの条件に当てはまる看護師が、「そばに置いておきたい」「転職してもらったら困る」と思う看護師の一例です。

上記の条件に該当すれば、自然と上司と仕事での信頼関係が構築され、出世しやすくなります

上司との信頼関係を構築するために

仕事が出来る看護師は、「仕事ができる」「仕事が任せられる」「スキルが高い」など、この人に任せたら業務がスムーズになるということで、信頼関係を構築することができます。

業務そのものではなく、その他の方法で信頼関係を構築できる方法もあります。

例えば、「上司の仕事に対する価値観を把握し、実践している人」「上司を心から認め、信頼している人」「まわりの状況がよく見えており、気を配れる人」などが、信頼関係を構築する上で大切なポイントです。

あなたが上司に不信感や不満を持っていた場合、確実に上司はあなたのことを信頼することはないでしょう。

そのため、自分からまずは上司のあり方や考え方を学ぶことが大切です。

もしも、あなたの看護観が上司と違ったとしても、上司を信頼していれば、話は聞いてくれる場合が多いでしょう。看護観などの意見の違いがあるからといって出世の道が遠くなるわけではありません。

5.上司に提案などの意見を伝えることを心がける

上司に提案などの意見を伝えることを心がける

例えば、新しいルールが決まることや、ちょっと仕事上厳しいのではないかと思う指示を受ける場合があります。

その際に、多くの看護師は「何故ですか?」と反論や回答を求めがちです。

反論や回答を求めるのではなく、

  • 行うことの意味について考えた上で質問すること
  • 指示に対してもっと良い方法はないか考えること
  • 以上を考えた上で具体的に提案をする

以上のことが、大切です。

そうすることによって、あなたの発言は、反論から助言や提案に変わり、話を聞いてもらいやすくなりますし、仕事のことを考えていることもダイレクトに伝わります。

一般的に上司はあなたより考えている

確実に言えることは、様々な立場で上司は考えた上でスタッフに伝えているはずです。

一方、指示を受けた看護師は考えずに反論する場合も多いのではないでしょうか。

指示を受けて反論する看護師であれば、指示通りに動いてくれる看護師の方が、上司は良いと思うはずです。

しかし、指示通り動くだけでは出世には遠くなる傾向にあります。提案してくれる看護師、課題を考えてくれているスタッフの方が出世に近づくと言えるのではないでしょうか。

6.人間関係の調整が上手く、コミュニケーションの能力があること

人間関係の調整が上手く、コミュニケーションの能力があること

話に説得力があり人間関係の調整が上手く、コミュニケーション能力が高い看護師は、周囲を束ねていく素質があるため、出世しやすいでしょう。

コミュニケーション能力というと、一言で語りつくせませんが、「話し方が綺麗であること」「TPOを考えて話ができること」「話に説得力があること」などが挙げられます。

いくら仕事ができても言葉がぶっきらぼうだと、出世は少し難しく、まわりの指示も受けにくいことが多いです。

さらに、看護師は女性が多いため、ロジカルに物事を考えるより感情が先行してしまうことも少なくありません。

いったん呼吸を置いて物事をロジカルに考える思考を身に着けると、話に説得力が出てきますので、実践してみてください。

上司はロジカル・シンキングで物事を伝えている

例えば、上司(看護部長や看護師長)などと話す場合、緊張することが多いのではないでしょうか。

理由として、

  • 「だから何が言いたいの?」
  • 「結論はなに?」
  • 「どうしてそう思うの?」

など、あなたの核心を突く質問をされてはいませんでしょうか。(もっと優しく言われているかもしれませんが・・・。)

上司はこのようにロジカル・シンキングで物事を伝えているため、あなたの話では何が問題か、どうしたいのかが分からないためです。

そのため、出世したいのであれば仕事中だけでもロジカルに物事を考えることは必要となります。

ロジカルに考えて話すために

物事を理論的に考える思考であるロジカル・シンキングは、

  • 結論から話すように心がけること
  • 結論の内容には明確な理由が存在すること
  • 明確な理由には詳細が存在すること

などの話し方をすることで、分かりやすく説得力がある話し方が可能です。

例えば、

  1. 「この仕事はこのようにしませんか?」
  2. 「理由はこのようなことが起きるのを防ぐためです。」
  3. 「これが防げることで、このような作業効率が向上するはずです。」

という「結論→理由→詳細」の話し方です。

コミュニケーションやロジカル・シンキングは様々な書物が出ていますので、確認してみてください。

7.指導できる力があること

指導できる力があること

看護師として出世した場合、新人看護師やスタッフナースの教育や教育状況の管理が仕事の1つです。

そのため、看護師として出世したい場合には、新人看護師を指導したり、後輩看護師を育成したりする能力や力量が必要です。

上記で説明したコミュニケーション能力に加え、

  • 指導するための厳しさと優しさを持っていること
  • 相手を尊重する姿勢や言葉使いが出来ること
  • 教育するための手法や計画を理解できていること

以上のことが、看護師の出世には大切になります。

例えば、プリセプター・エルダーナースやメンター制度のメンターになった際などに、教育する視点と管理する視点両方で考えられると良いでしょう。

8.経営視点を持っている(持つ)こと

経営視点を持っている(持つ)こと

看護師が働く上で持つことができる経営視点とは、

  • 物品などのコスト管理
  • 人材などのコスト把握
  • ベッドコントロール

等が挙げられます。

強い看護観を持ち患者に対して適切な看護を行うことも重要ですが、病院を運営するためには「お金の視点」は切り離すことが出来ません。

例えば、離職率が高い職場の場合は、看護師のコストの他に、求人を募集するための採用育成費も多くかかります。

そのため、新人看護師が1人辞めるだけで、100万円以上のコストを無駄にしたこととなり、教育した看護師が辞めると、今まで教育にかけた時間も無駄になってしまう可能性があります。

看護部長や看護師長が退職したい看護師を強く引き止めることがありますが、看護師のコスト面も気にしている場合が少なからずあると言えます。

このように、経営視点で看護師として考えられているかどうかも看護師として出世するためには大切です。

9.出世のために空回りしないこと

出世のために空回りしないこと

出世したいと言う目標があれば、看護師として何をしても良いわけではありません。

駄目な例を言うと、上司に媚びを売ることや、良い人を気取る行為は、周囲との協調性に欠け出世しにくくなるでしょう。

その他、空回りの内容としては、

  • 上司の指示だけこなせば評価されると信じていること
  • 上司だけに好かれれば良いと思っていること
  • 無駄な仕事を、無駄だと思っていても率先してやろうとしないこと
  • 資格を取ることだけで評価を得られると信じていること
  • 役職がなければ、その仕事は行わなくて良いと思っていること

などが挙げられます。管理職になるということは、周囲の看護師を束ねていくことが大切です。空回りしないように注意しましょう。

また「役職がなければ、給与が見合っていなければ、管理職と同様の仕事を行わなくても良い」という考え方では出世することはありません。

看護師としてすでに管理職と同様の仕事ができるであろう方が出世しているはずです。

看護師として出世する場合に覚悟すること

看護師として出世する場合に覚悟すること

看護師として出世する目標を持つことは、仕事にもやりがいが出るため、とても良いことです。

しかし、部署の顔として目立つ立場にはいるものの、その仕事内容は裏方作業が大半を占め、看護師によっては様々なストレスがかかる可能性もあります。

これから管理職になりたいという看護師や、管理職に憧れている看護師は、心構えのために参考にしておきましょう。

理解してもらえる人がいない孤独感があること

管理職看護師(師長)は、基本的にその部署(病棟など)で一人であり、「立場がまったく同じ」という人はいません

そして管理職者の発言一つ、行動一つが看護スタッフに与える影響は大きく、無意識に自分が発言した事が「あの時、そのように言ったから」とトラブルに発展することや、信頼を損ねたりする事もあります。

また、部下に手を焼いたとしても、その愚痴をこぼすことが出来ない孤独感もあり、八方美人でいることができなのが管理職看護師です。

そのため、管理職になりたい場合は、相談できる人を見つけておくことも大切です。

自分より年上の看護師を管理する必要があること

例えば急性期病院などでは、30歳頃から主任や副看護師長といった管理職看護師になる人が出てきます。

特に新人時代から勤務し、そのままその部署で管理職者になった場合、新人の頃から自分を教育してくれたベテランの先輩が突然部下になってしまいます

先輩看護師の方が距離感を気遣ってくれるという場合もありますが、「どうしてあなたから指示されなきゃいけないの」といった態度をあからさまに出してくる先輩看護師も少なくありません。

いつまでもその先輩看護師の言う事を聞く後輩のままでいては管理業務ができないため、自分より年上の看護師を管理する必要があります。

そのため、年上の看護師にも認めてもらいながら管理職を行う必要があることを覚悟しておきましょう。

直接患者をケアする機会が減ること

管理職看護師の業務内容は組織によって様々ですが、患者のベッドサイドにいる時間が減るのは間違いないでしょう。

現場スタッフに最も近い立場の主任職の場合でも、基本的にはナースステーションにいて指示受けなどを行っている事が多いのではないでしょうか。

看護師長ともなると、会議と事務作業がほとんどとなります。

患者さんに清潔ケアを行ってさっぱりしてもらった、喜んでもらったというような、直接的なやりとりから得られる喜びは半減してしまいます。

そのため、自分自身の看護師としてのやりがいを確認しておきましょう。

人間関係の調整が仕事となること

職場によっては管理職看護師に就任した途端、ありとあらゆる相談事が持ち込まれてきます。

その中には、人間関係の問題が絡んでいる場合も多く、例えば以下のような問題です。

  • ベテランの看護師の独壇場で夜勤が仕切られており、他のスタッフが不満を抱いている
  • 管理職看護師がいないところで他のスタッフに横柄な態度をとる人がいる
  • 医師同士で連携がうまくいっておらず患者ケアに支障が出ている

以上のように看護スタッフでは解決できなかった問題のため、複雑な要因が絡んでいる事があります。

チーム運営を円滑にするためにはそういった人間関係も一つの環境であるため、その環境を調整するのは管理職の仕事となることを覚悟しておきましょう。

仕事とプライベートの両立が難しくなること

看護師という職種自体が基本的に忙しいものですが、管理職看護師となると両立が難しくなる要因が増えます。

両立が難しくなる理由としては、

  • 病院では様々な職種がメンバーとなっている会議の開始時間が遅い事が多い
  • 時間外の勉強会や委員会がある
  • スタッフのインシデントなど予期せぬ事態で予定が変更になる

以上のように、自分の都合だけでは仕事がコントロールしにくい環境にある事の影響が大きいです。

ただし、管理職へ転職する求人を探すことで、病院でも師長以上の役職の場合「日勤のみ」の勤務があることや、介護施設であれば調整できることもあります。

最短で出世したい場合は転職も検討しよう

最短で出世したい場合は転職も検討しよう

当たり前ですが、1つの病棟に1名しか看護師長になることが出来ません。

1つの病棟に対して、平均病床数は45.4床です。(「病棟単位でみた一般病床の現状について」より)

そのため、例えば200床の病院の場合、約4名しか看護師長のポストはありません。

  • 看護師長のポストに空きが出ることを待つ
  • 看護師長が看護部長に出世することを待つ

など、キャリアや実力があっても、出世することが出来ない場合や、現在スタッフナースや、主任看護師の方で、最短で出世をしたいと考えている場合は、転職を検討することをおすすめします。

以下で病院と看護施設の管理職求人例と、管理職求人が多い看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)をご紹介します。

看護主任の求人例(看護経験10年以上必要)

看護主任、又は看護主任候補の役職に転職するためには、例として以下のような経験が必要です。

必要な経験例
看護主任
未経験の場合
★役職:看護主任候補、又は看護主任

・看護師経験10年以上

看護主任
経験ありの場合
★役職:看護主任

・業務経験10年以上
・看護管理経験

また、訪問看護ステーションや、介護施設、有床クリニックなどでも看護主任の求人はあります。

病院の看護主任の求人例(2件)

病院:看護主任の求人例1(未経験)

配属先介護療養or医療療養病棟勤務
役職主任看護師(候補)
仕事内容介護療養or医療療養病棟勤務(機能別・日勤・遅番(介護病棟のみ)、夜勤(2交代制))1~2年後に主任看護師として管理に携わる。
年齢不問(〜59歳 定年を上限)
必要資格看護師
必要経験看護師経験10年以上
歓迎スキル主任看護師の経験者歓迎

スタッフナースの方は、主任看護師が未経験でも可能な求人や、「主任看護師候補」の求人を探す必要があります。

病院:看護主任の求人例2(経験あり)

配属先病棟勤務
役職主任看護師
仕事内容病棟における看護師長(主任)業務全般・病棟に配置されている20~30の看護師や助手等のスタッフ管理業務・看護業務全般、夜勤業務。
年齢不問(~64歳 定年を上限)
必要資格看護師
必要経験・業務経験10年以上
・看護管理経験

病院での主任看護師の募集は、管理者経験を求められることが一般的です。そのため、管理者としての経験があったほうが、求人が探しやすいでしょう。

看護師長の求人例(病棟管理経験が必要)

看護師長、看護師長候補へ転職するためには、例として以下のような経験が必要です。

必要な経験例
看護師長
未経験の場合
★役職:看護師長又は看護師長候補

・病棟管理経験

看護師長
経験ありの場合
★役職:看護師長

・看護師長経験
・認定看護管理者ファーストレベル修了

また、介護施設などの看護師長の求人はありますが、10年以上の看護経験や、師長としての実務経験を求められる場合があり病院と同様だと考えておきましょう。

病院の看護師長の求人例(2件)

病院:看護師長の求人例1(未経験)

配属先病棟勤務
役職看護師長
仕事内容医師との連携、調整。患者様の治療に沿った看護業務。病棟全体の看護ケアのレベル向上。スタッフのマネジメントや各部署との連携、調整。他、看護部における運営管理。
年齢不問(〜59歳 定年を上限)
必要資格看護師
必要経験病棟管理経験

看護師長未経験でもOKな求人でも病棟管理経験は問われる場合が多いです。

そのため、「看護師長候補」の求人を合わせて確認しましょう。

病院:看護師長の求人例2(経験あり)

配属先病棟勤務
役職看護師長
仕事内容現場のマネジメント・所属する看護師の個性や業務遂行能力を適性に評価し、長所を活かした役割分担をしたり弱点をフォローし支援する。看護師が働きやすい職場環境を整えたり、体調・メンタルヘルスの相談を受ける。入退院や手術の予定を把握してベッドコントロールをする。看護師の育成・部署内の教育体制を整え教育計画を練りスタッフを指導育成する。他部門・他部署との連携・他部門との調整が必要な問題は話し合いや交渉を行う。介護職との連携・調整。
年齢不問(~59歳 定年を上限)
必要資格看護師
必要経験看護師長経験で、認定看護管理者ファーストレベル修了

師長経験と共に、認定看護管理者の資格やファーストレベル修了等を求められるため注意が必要です。

看護部長の求人例(師長以上の実績が必要)

看護部長や看護部長候補の看護師求人は少ないですが募集されており、例として以下のような経験が必要となります。

必要な経験例
看護部長
未経験の場合
★役職:看護部長又は看護部長候補

・看護師長以上の管理者経験
・マネジメント経験

看護部長
経験ありの場合
★役職:看護部長

・看護部管理の経験者

介護施設関連は、「看護部長」という役職が少ないため、病院以外ではあまり募集されていないと言えるでしょう。

病院の看護部長の求人例(2件)

病院:看護部長の求人例1(未経験)

配属先病院勤務
役職看護部長・看護部長候補募集
仕事内容看護部統括管理、マネジメント業務スタッフ指導・教育・人材確保病床管理他セクションとの連携・調整外部連携等。
年齢不問
必要資格看護師
必要経験・看護師長以上の管理者経験
・マネジメント経験

看護部長が未経験でも、看護師長以上の管理者経験を求められる場合が多いです。

病院:看護部長の求人例2(経験あり)

配属先病棟勤務
役職看護部長
仕事内容一般病棟(27床)、療養病棟(54床)の看護部長として病棟管理業務全般をお願いします。
年齢不問(~64歳 定年を上限)
必要資格看護師
必要経験看護部管理の経験者

少し規模が小さい病院ですが、一般的に看護部長職の場合は、看護部長の経験が求められます。

看護師の管理職求人が多い看護師転職サイト

管理職看護師の転職で看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)を利用する場合、看護師の管理職(看護主任・看護師長・看護部長)求人が多い他に、

  • 担当者が看護職を把握していること
  • 転職サービスが丁寧で充実していること
  • 条件交渉を行ってくれること
  • 病院・介護施設等の求人が多いこと

以上のことが挙げられます。その上でおすすめできる看護師転職サイトは以下の2です。

いずれかを無料登録を行い、条件をつたえ、管理職の求人を紹介してもらうことから始めましょう。

 

管理職の非公開求人があるマイナビ看護師

マイナビ看護師

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名マイナビ看護師
運営会社株式会社マイナビ
公開求人数82,343件
(2024年12月2日時点)
非公開求人とても豊富(保有求人全体の約40%非公開)
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー
対応 雇用形態正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他
対応 勤務形態常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従
対応施設病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他
対応 診療科目美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科
対応配属先病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・転職の相談から行える
・キャリアアドバイザー親切丁寧
・退職交渉も可能
・企業系のレア求人を豊富に保有

管理職の看護師求人は、募集する場合には働くスタッフ等に気を遣うため、非公開求人(インターネット上に出回らない求人)となる場合が多いです。

マイナビ看護師は、求人全体の約40%が非公開求人であり、管理職の看護師求人も多く保有しています。

そのため、病院へ主任看護師や看護師長、看護部長の役職へ転職する場合は必ず利用しておきましょう。

公式サイト:https://kango.mynavi.jp/

 

幅広く管理職の求人を探すならレバウェル看護(旧 看護のお仕事)

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転職相談面接対策条件交渉退職相談
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公開求人数140,163件
(2024年12月2日時点)
非公開求人豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤
対応施設総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・看護師の転職求人が豊富
・転職支援サービスが手厚い
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・院内・施設内情報に強い

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、看護師転職サイトの中でもダントツに看護師求人数が多く、管理職求人も豊富です。

また、ハローワークに掲載されている看護師求人も管理しているため、もれなく主任看護師、看護師長、看護部長の求人を探し、紹介してもらうことが可能です。

病院や介護老人保健施設等の介護施設で、幅広く管理職の転職や求人を探したい場合には、必ず利用しておきましょう。

公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/

 

良くある質問

看護師として出世する場合は、学歴よりも看護経験が優先されるため、関係性は薄いでしょう。

しかし、大学病院などの派閥関係が強い場合は注意が必要です。

実際に、管理職看護師の求人(看護主任・看護師長・看護部長の求人)は、学歴が不問であることがほとんどです。

認定看護師や専門看護師は、スペシャリストの看護師となるため、出世する場合もありますが、必ずしも看護師の出世には必要ありません。

また、勤務する職場によっては日本看護協会の資格支援制度である「認定看護管理者」が必要な場合の方が多い印象です。

こちらのページで「看護師として出世するために必要な9つのこと」で説明している内容に当てはまらない方は、出世しにくいでしょう。

また、出世するかどうかは、30代までの看護師としての仕事内容で決まるケースが多く、40代で看護師として、初めて出世を考えている場合は、職場を変更することやその他の努力が必要でしょう。

出世を断る(辞退)することは可能です。

看護師として出世したいと考える看護師の方が少ないため、断る人は多い傾向にあります。

ただ、上司に選んでもらった感謝の気持ちを忘れずに、正直に思いを伝え、断る(辞退する)ことが大切です。

簡単ではありますが、「看護主任(又は看護師長)の話をいただき、ありがとうございます。私事ではありますが、今は家庭での時間や家庭を一番に考えており、両立が難しくなることから、今回は辞退させていただきます。」などが最善の断り方でしょう。

まとめ

看護師として出世するためには、看護師としての経験を積みながら、

  • 仕事に対する忍耐力をつけること
  • 看護観と働く目的が明確にすること
  • 部下や上司の良き話し相手になること
  • 上司がそばに置きたいと思う看護師になること
  • 上司に提案などの意見を伝えられること
  • 人間関係の調整ができ、コミュニケーションの能力を磨くこと
  • 指導できる力をつけること
  • 経営視点を持つこと

以上のことが大切です。「看護師として役職についてからその仕事を行う」ことはせず、役職がなくても管理職看護師として同じような気持ちで仕事に取り組みましょう。

また、出世する(管理職看護師になるための)問題として、管理職看護師が詰まっていて出世する力はあるが、出来ないなどの外部環境の問題がある場合は、転職することも視野に入れながら検討しておきましょう。

転職は慎重に行ってほしいですが、1つの手でもあるため「管理職候補」の看護師求人を探してみてください。

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キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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