看護師の体験談

腫瘍内科で働く看護師の仕事内容と体験談

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腫瘍内科とは、内科の専門領域の1つで主に抗がん剤治療を行う患者を対象にしています。そのため、主にがん患者との関わりが多い分野です。

私の勤めていた病棟(40床)は消化器外科、消化器内科、腫瘍内科の混合病棟でした。腫瘍内科の患者は主には術前、術後の化学療法のために入院をしてきます。

同じ患者を外科や内科の入院でみることもあり、継続的して看護ができる病棟でした。

私が働いた経験をもとに、腫瘍内科で働く看護師の仕事内容や働いて感じた体験をご紹介いたします。

執筆・監修看護師
執筆・監修看護師
小平希 看護師
小平希 看護師
  • エリア:オーストラリア在住
  • 保有資格:看護師、Registered Nurse
  • 施設経験:総合病院、デイサービス、訪問入浴、イベントナース、ツアーナース(旅行添乗)
  • 専門分野:整形外科、消化器外科・内科、腎臓内科、腫瘍内科

日本で看護師として3年間総合病院で働き、海外に住みたい夢を叶えるためオーストラリアに看護留学へ。2017年に念願のオーストラリアの正看護師になりました。日本の看護の良さを海外にもっと広めていきたいと思っています。海外看護師、海外医療に関する記事を中心に書いていきます。

著作・監修記事一覧

腫瘍内科病棟で働く看護師の仕事内容

腫瘍内科病棟で働く看護師の仕事内容

腫瘍内科病棟に入院する患者はがんを患っている場合がほとんどであり、化学療法を目的として入院しています。

そのため、腫瘍内科病棟で働く看護師の仕事内容は、化学療法の患者の看護が中心です

また、基本的には一般的な病棟勤務の看護師と仕事内容は同じで、患者の日々のバイタルチェックや検査です。体を動かすことが困難な患者さんについては、食事や排せつの介助なども看護師が行います。

以下は、私が腫瘍内科病棟で働いたスケジュール(1日・日勤)例です。

8:15~出勤
9:00~環境整備
9:15~点滴の準備
10:00~患者へのバイタル測定
10:30~保清
(シャワーや清拭などの介助)
11:30~昼の配薬
12:15~交代で昼休憩
13:15~カンファレンス
14:00~患者への点滴(抗がん剤等)
15:00~看護記録
16:30~夜勤への申し送り
17:15~勤務終了

患者への抗がん剤の点滴は各臓器がん別にプロトコールがあり、朝6:00から前点滴といって捕液や制吐剤を開始する場合もあります。

そのため、日勤の看護師は、夜勤看護師からの申し送りで点滴の進行状況を確認することが必要です。

日勤の看護師は、夜勤看護師からの申し送りで点滴の進行状況を確認する

腫瘍内科に限らず内科全般に言えることですが、どんな血管にも対応できる採血とルート取りの技術は必須でした。

以下で、腫瘍内科病棟特有の看護師の仕事内容を、私の経験からご紹介します。

家族へのグリーフケア

家族へのグリーフケア

腫瘍内科病棟で働く看護師は、末期のがん患者のケアをすることも仕事内容の1つです。

化学療法を何度も繰り返し、これ以上は治療が続けられない患者で、

  • 食事を摂ることが出来なくなった場合
  • 日常生活援助が必要になった場合
  • 痛みのコントロールが必要になった場合

など、終末期の患者が腫瘍内科病棟には入院してきます。

病院での最期を迎えることで必要な家族へのグリーフケアも、看護師の重要な仕事です。

精神面も含めての看護を行う

精神面も含めての看護を行う

腫瘍内科では前述した通り、がん患者、しかも他の医療機関から紹介されてくるような深刻な病状の患者が中心になります。

(病院により異なりますが、腫瘍内科がある病院の規模は大きいです。)

そのため、腫瘍内科病棟で働く看護師にとっては、患者への精神面も含めて慎重な看護ができることが大切になり、重要な仕事です。

患者へ抗がん剤の副作用について説明する

患者へ抗がん剤の副作用について説明する

それぞれの抗がん剤による副作用を知り、患者を観察できることが腫瘍内科病棟で働く看護師には求められます。

抗がん剤の副作用は、症状によって出現する時期が異なり、後発的な副作用については退院時に患者に看護師から説明をします。

退院後、どんな副作用が出るか、その対処法について教育をすることも腫瘍内科病棟の看護師の大切な仕事です。

 

抗がん剤の取り扱いについて

抗がん剤の点滴を開始してから24時間以内に起こるものとしては、悪心・嘔吐、下痢・便秘、アレルギー症状などです。 入院中は主に早期に出る副作用について看護師が観察をします。

私が勤務していた病院では、抗がん剤の点滴は必ず看護師2人で確認し、施行していました。さらに看護師は防護具を着用して肌に直接触れることを避けます。

もし、点滴の交換時などで謝って抗がん剤に触れてしまった場合は、ただちに手洗いをしなければなりませんでした。

腫瘍内科病棟で看護師として働いて感じたこと

腫瘍内科病棟で看護師として働いて感じたこと

がんに関する認定看護師制度も多いことから、腫瘍内科病棟には認定看護師を目指す看護師も多く、ハードな職場ではありますが、やりがいも大きいことが特徴だと感じます。

私が腫瘍内科病棟に勤務し、他の診療科と比較して働いて感じたメリット・デメリットを体験からお伝えしていきます。

腫瘍内科病棟に配属になった看護師の方や、転職を希望する方は是非参考にしてみてください。

がん医療の最前線で働くことができる

がん医療の最前線で働くことができる

腫瘍内科病棟に勤務して良かったと思うことは、がん医療の最前線で看護師として働くことができるということです。

がん看護のスキルを身に着けるのは最適の職場だと思いますし、大きな大学病院などにしか設置されていないため、簡単に入職できるわけではありませんが、スキルアップしたい看護師には人気の高い診療科です。

 

化学療法の最新の情報も知ることができる

私が勤務していた腫瘍内科病棟では、頻繁に新しい抗がん剤治療に関する勉強会を実施し、常に最新の治療について医療者間で情報を共有していました。

そのため、化学療法などの最新情報や知識などは自然と身に付きました。

また、勉強会等の講師は主に薬剤師でしたが、腫瘍内科医や外科医も治療方針や副作用に対する対処法について講義をしてくれました。

患者を継続的にケアすることもできた

患者を継続的にケアすることもできた

術後の抗がん剤治療のために繰り返し入院してくる患者は、経過を継続的にみることができるため、看護師として継続した看護が提供できました。

継続した看護が行えるため、前回の退院後の生活はどうだったか、食事で気をつけたことは何かなど、看護師にとって情報収集がしやすい印象がありました。

入院を繰り返す患者は、慣れた場所で落ち着いて入院生活を送ることできるおかげで、看護師のことを受け入れやすい傾向があります。

顔見知りになることで患者と信頼関係が築けるため、看護が提供しやすくなります。

 

終末期の患者ケアが多い印象でした

仕事内容で説明したように腫瘍内科病棟の患者は、病院での最期を迎える場合も多く、終末期の患者ケアが多い印象でした。

また、患者も急変しやすく、急変がストレスになる看護師にとって腫瘍内科は辛い職場だと感じられるかもしれません。

急に容体が悪くなった患者がいると、その日のやるべきことがすべてずれ込んでしまうため、就業時間内にすべてを終わらせることが難しかったです。

抗がん剤治療を取り扱うリスクがある

抗がん剤治療を取り扱うリスクがある

抗がん剤は直接肌に触れたりすると、炎症を起こす危険性があります。

そのため、腫瘍内科病棟で看護師として働いて感じたことは「抗がん剤治療を取り扱うことのリスク」です。

妊娠している看護師は影響を受けることもあるため、リーダー看護師や看護師長と抗がん剤の点滴をしている患者に直接関わらないような配慮が必要になってくる場合もあると、勤務中に聞きました。

抹消血管ルート確保が自然と上手くなった

抹消血管ルート確保が自然と上手くなった

腫瘍内科病棟で働くことで、抹消血管ルート確保が上手くなります。

理由としては、毎日化学療法のために入院してくる患者に、抹消血管ルートを挿入するため、血管を探すのが自然と上手くなるからです。

 

様々な血管に対応できる注射スキルも身に付いた

何度も化学療法のために入院を繰り返す患者は、血管がもろくなっていることや、抹消血管が見つからない場合は中心静脈ルートとしてポートを鎖骨下に挿入する患者もいました。

そのため、様々な血管に対応できる注射スキルが身につきます。

希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

看護師が病院へ転職を検討した際に調べる看護師求人は、一般的に病棟、オペ室、外来等では区分されています。

そのため、看護師が病院への転職時に希望の診療科への配属を考えた場合、面接時に交渉する必要があります。面接時に交渉は行ったことがない、どうやって交渉して良いか分からない看護師の方が大半だと思います。

だからこそ、交渉の代行を行ってくれる看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)の活用をおすすめします。

看護師転職サイトは、あらかじめ条件に合う(希望の診療科に配属される)病院求人をピックアップしれくれますし、面接を含めた前後に交渉も行ってくれるため、スムーズに希望の診療科への転職活動を進めることができます。

注意点としては、希望の診療科へ配属された場合でも、病院によっては数年に1度、部署異動を行っている場合もあるため、合わせて確認を行ってもらいましょう。さらに詳しくは「看護師転職で希望部署・希望の診療科への配属されるためには?」を確認してください。

以下では、交渉能力が高い、看護師転職サイトをご紹介します。希望の診療科の募集がある病院も探してもらう必要があり、まずは2社とも登録しておきましょう。

病院求人数No.1!レバウェル看護

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
運営会社レバレジーズメディカルケア株式会社
公開求人数158,398件
(2024年11月1日時点)
非公開求人豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤、派遣、紹介予定派遣
対応施設総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・看護師の転職求人が豊富
・転職支援サービスが手厚い
・転職の相談から行える
・院内・施設内情報に強い

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、看護師転職サイトの中でも断トツに病院の看護師求人が豊富で、ハローワークの看護師求人もカバーしています。

さらに、年間5,000件以上、病院等に対してインタビューや情報収集を行っているため、看護師転職時の希望部署・希望の診療科への転職交渉も容易です。

また、担当者も丁寧にヒアリングを行ってくれるため、利用する看護師にも定評があり人気があります。

そのため、希望部署・希望の診療科への看護師転職を考えた場合、必ず活用しておきましょう。

公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/

丁寧なアドバイス!マイナビ看護師

マイナビ看護師

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名マイナビ看護師
運営会社株式会社マイナビ
公開求人数81,585件
(2024年11月1日時点)
非公開求人とても豊富(保有求人全体の約40%非公開)
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー
対応 雇用形態正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他
対応 勤務形態常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従
対応施設病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他
対応 診療科目美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科
対応配属先病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・転職の相談から行える
・キャリアアドバイザー親切丁寧
・退職交渉も可能
・企業系のレア求人を豊富に保有

マイナビ看護師は、丁寧で親切な対応と、的確な転職のアドバイスを行ってくれることから、利用する看護師にとても人気が高い看護師転職サイトです。

また、掲載している看護師求人の40%は非公開求人(インターネット上に出ない、担当者から紹介してもらえる求人)となるため、採用側(病院側)とのやり取りもとてもスムーズです。

そのため、希望部署・希望の診療科へ転職を希望する看護師は併せて活用しておきたい転職サイトです。

公式サイト:https://kango.mynavi.jp/

まとめ

腫瘍内科病棟で働く看護師は、がん患者を継続的して包括的にケアが出来る、とてもやりがいのある領域だと私は感じています。

がん患者は、今後も増えていくため腫瘍内科病棟の看護師の需要は、ますます高まっていくでしょう。

腫瘍内科病棟への看護師転職は、全国的に少ないため腫瘍内科の勤務経験を求められることは、まず無いです。そのため、是非チャレンジしてみてください。

腫瘍内科の看護師は、病棟だけでなく外来勤務もあるため、ワークライフバランスを考えた働き方ができる分野でもあります。

外来は、家庭や子供を持った看護師にもおすすめの分野だと感じます。

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キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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