主任看護師を断りたい場合はどうすれば良いでしょうか?
現在、病院に勤務している12年目の看護師です。突然上司(看護部長)に呼ばれ主任看護師にならないかと打診がありました。新卒から勤務し、職場の恩恵は受けていると思うのですが、他の主任看護師を見てきて、仕事が忙しくなることが予想され、子育ても大変なので、断りたいと考えていますが、どうしたら良いでしょうか?
また、本音としては面倒くさい点と、手当が割に合わないという理由もあり、どうしても断れない場合は転職も考えています。(33歳・看護師)
主任看護師を断りたい場合で悩んでいる方は、一度「ありがとうございます。検討させてください」と間を置き、回答するようにしてください。すぐに断ることでトラブルになる可能性や相手の気持ちを無下にしてしまう可能性、説得されてしまうなど、起こりうることを避けるためです。
別の日に、職場の上司に打診してくれた感謝の気持ちを伝えながら、断る理由を説明しましょう。
例えば、以下のように回答することが良いでしょう。
- 「主任看護師に選んでいただきありがとうございます。看護部の皆さんのおかげで、子育てと仕事の両立が出来ておりますが、家庭との両立を改めて考えた場合、主任看護師を私が行うことは荷が重く、主人にもこれ以上迷惑を掛けられないため、今は見送らせていただけませんか?」
- 「また、今現在の現場の仕事、看護師の仕事は子育てと両立して、続けていきたいと考えていますので、これからもご指導をよろしくお願いします。」
役職が面倒くさい、手当と仕事が見合わないなどの本音は、控えておきましょう。
また、この例文のポイントは以下の通りです。
- 感謝の言葉をまずは心から伝えること
- 断る理由が明確であり、かつ家族のことや納得しやすい理由であること
- はっきりと断るのではなく、断っても良いでしょうか?とお伺いを立て相談すること
- 現在の職場でも続けていきたいという希望を伝えること
もし、説得された場合や断り切れない場合、最終的には退職・転職という結論になりますが、退職を希望する場合は転職先を探してから退職を伝えることをおすすめします。
転職には準備期間が必要です。転職することを決めてから最低でも2ヶ月程度の時間がかかります。そのため、何も準備をしないで転職することは失敗のリスクがあります。
以下でさらに詳しく説明していますので、詳しく確認してみてください。
当サイトを運営する株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。国家資格であるキャリアコンサルタント資格も取得。
- エリア:愛知県在住
- 保有資格:看護師
- 施設経験:国立病院機構、総合病院
- 専門分野:神経内科、内分泌代謝科、皮膚科、眼科、歯科口腔外科、回復期リハ
埼玉県内の看護学校を卒業後、同県内のリハビリ病院に3年勤務。その後、都内の総合病院で3年勤務後、結婚出産などを経て都内のリハビリ病院へ管理職として2年半勤務。現在は子育て中心の生活を送りながら、看護師の仕事にやりがいを感じており、またいつか臨床現場で働ける日を心待ちにしている。
主任看護師の話を断る事例とリスク
主任看護師の話を断るリスクには、どのようなものがあるのでしょうか。看護師の体験事例を元に、考えられるリスクについて説明していきます。
A氏(33歳・看護師歴12年目)の事例
主任看護師の話を持ちかけられたA氏の情報は、以下の通りです。
職歴 | 都内総合病院勤務(新卒から現在まで) |
---|---|
家族構成 | 夫、子供2人 (育休制度を1年取得後、院内保育所にて保育歴があり現在は時短制度を利用) |
性格や仕事ぶり | 責任感が強く、上司のみならず同僚からも確かな技術と知識が豊富な事から信頼が厚い。 |
ある日、A氏は看護部長室に突然呼ばれ、主任看護師の打診がありました。正直、主任看護師の話が来た時に、躊躇しました。「マネジメント業務より臨床が好きだから」ということだけでなく、
- 「責任ある立場の上司達の膨大な仕事量と上司と部下の連携役であるため」
- 「板挟みとなり疲弊している姿を見ていたため」
- 「判断や決定を迫られることが増え、責任がより重くなるため」
- 「勤務時間が長くなり、ワークライフバランスを損なう可能性があるため」
以上のことなどで、A氏は昇進にあまり興味を持てませんでした。
A氏は、出産後に育休制度や院内保育、時短制度を利用していることもあり、職場の恩恵を受けていると感じていますが「ワークライフバランスが保てない」等の不安要素が多いため、主任看護師の丁重に断る事に決めました。
このA氏の事例を元に、主任看護師を断ることのリスクについてどのようなことが考えられるか、詳しく説明していきます。
「積極性に欠ける」「向上心が無い」等の印象を与えかねない
主任看護師を断ることのリスクにおいて、1番考えられることが「積極性に欠ける」「向上心が無い」等の印象を上司、又は職場に与えてしまうことでしょう。
女性が多く活躍する看護師業界では、上司も役職に就きながら、家庭と仕事を両立させている場合も少なくないため「私も子育てしながら、頑張ってきたのよ」と言われてしまう可能性もあります。
断わった事により、二度と昇進の打診が無い可能性がある
看護師に「役職の適正がある」と判断するのは、上司の総合的な判断によるものであるため、昇進のチャンスはそう多くありません。
例えば、A氏のように現在、家庭中心を考えた上で主任看護師を断った場合、子育てがひと段落ついた時に、主任業務に意欲があった場合でも、一度断った事や、その時に適した役職が無いと判断される可能性もあります。
そのため、一度断昇進の打診を断ったことにより、二度と昇進の打診が無い可能性があると言うことが考えられます。
主任看護師を断る場合・断わらない場合
看護師として働く中で、主任看護師を打診される時がありますが、「主任看護師を断るほうが良い場合」と「断らない方が良い場合」には、どのようなものがあるのでしょうか。
それぞれについて、説明していきます。
主任看護師の話を断る場合
前述したA氏のように、家庭との両立に日々奮闘している看護師も多く存在し、現在の仕事量と自分自身のキャパシティが限界であると感じている場合には、断った方が良いでしょう。
なぜなら看護師という仕事は、人の生死に関わるという業務内容からも責任感や使命感が強い方が多いです。現状、自分が大変な状況であっても新しく仕事を任せられれば、困難な状況であっても、やり遂げようと努力する人が多いからです。
主任看護師の業務内容に魅力を感じず、意欲が無い場合には、他の意欲がある同僚のためにも断る選択が良いでしょう。
主任看護師の話を断らない場合
主任看護師の業務内容に意欲があって挑戦してみたい気持ちがある場合は、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。
主任看護師に昇進することによって、中間管理職としてのやりがいを見出し、看護師としての更なる成長につながるしょう。
ただし、主任看護師になったからといって、給与が大幅にアップすることは難しいです。そのため、キャリアアップやマネジメント能力を高めることを目的にすることが一番いいでしょう。
主任看護師の打診を円滑に断る方法
主任看護師を打診された際、円滑に断る方法を以下で詳しく説明していきます。
断る理由と共に感謝の気持ちを伝える
A氏の場合、「現場の仕事が好きである事」「家庭との両立」を考えた際に、子育て中である現在の状況では主任看護師の役職は荷が重く、力不足である事を伝えました。
さらに、断る理由と同時に「長年、職場の理解があるからこそ家庭と両立させる事が出来ている」と感謝の気持ちを伝え、これからも長年勤めていきたい意思を示しました。
主任看護師を断る本音が「面倒臭い」「手当ての割に合わない」「大変そうだから嫌」等の理由であるとしても「これからも長年勤務する意思があり、現場で経験できる技術・知識を高めていきたい」と伝えることが大切です。
転職や退職を希望するのは最終手段
上司は、主任看護師を引き受けてもらう為に「貴方しか務まらない」「貴方意外、適任がいない」等、様々なことを伝えてきます。
A氏の場合には、主任看護師を円滑に断る方向にもっていくことが出来ましたが、
- 「長年勤めてきて恩恵を受けてきたのだから、今度は病院組織を統括する役割を果たして欲しい」
- 「今後も働き続ける気があるなら、役職を引き受けて欲しい」
等、断りづらい方向へ進んでしまう事もあるため、円滑に断る事が難しい場合には、転職という選択肢もあります。
しかし、主任看護師になるのであれば「転職」や「退職」を伝えるのは最終手段です。
例えば、「転職」や「退職」を伝えることで、主任看護師としての役職は逃れられるかもしれませんが、同じ職場に働き続ける場合、今より働きづらくなることは間違いありません。
また、本当に転職する場合でも辞めてしまった場合、突発的過ぎて転職の準備が出来ていないため、リスクが高いと言えます。
そのため、「転職」や「退職」を伝える場合は、本当に実行する場合のみ伝えましょう。
主任看護師の打診を円滑に断ることができない場合は、最終的には転職という形が無難になるでしょう。
転職希望の場合に活用したい転職サイト
繰り返しになりますが、主任看護師を断れず、転職を考える場合、まずは退職を伝える前に看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)を活用して、転職先の求人を探すことがおすすめです。
突然のことで、転職を決定するには早すぎるため、まずは他の病院が現在の自分にとって働きやすい環境かどうかを確認するために求人を探してみましょう。
また、以下でご紹介する2つの看護師転職サイトは「情報収集」だけでも利用可能(快く対応してくれる)で、転職の相談から受け付けてくれる看護師転職サイトです。
転職予定がなくても利用可能!レバウェル看護(旧 看護のお仕事)
転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
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サイト名 | レバウェル看護(旧:看護のお仕事) |
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運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
公開求人数 | 158,398件 (2024年11月1日時点) |
非公開求人 | 豊富 |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応 雇用形態 | 常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤、派遣、紹介予定派遣 |
対応施設 | 総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター |
対応 診療科目 | 内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科 |
対応配属先 | 病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・看護師の転職求人が豊富 ・転職支援サービスが手厚い ・転職の相談から行える ・院内・施設内情報に強い |
レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、情報収集のみの利用や、転職する予定がない場合、転職時期が決まっていない場合、転職するかどうかも迷っている場合でも利用することができる看護師転職サイトです。
さらに、看護師求人数は、看護師転職サイトの中でも断トツに多く、個々の希望条件に合わせた求人が見つかりやすいと言えます。
利用する看護師にも人気があり、まずは会員登録を行い、担当者に現状の相談を行いましょう。
公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/
相談から始めることが可能!ナースではたらこ
転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
---|---|---|---|
サイト名 | ナースではたらこ |
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運営会社 | ディップ株式会社 |
公開求人数 | 95,585件 (2024年11月1日時点) |
非公開求人 | 豊富 |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応 勤務形態 | 常勤、非常勤、日勤のみ、夜勤専従 |
対応施設 | 病院、クリニック、介護施設、デイサービス、訪問看護、企業その他 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・非公開求人が豊富 ・希望条件に合う求人が見つかりやすい ・希望する病院・施設へ転職可能な逆指名転職がある |
ナースではたらこは、看護師のキャリア相談から始めることができる看護師転職サイトです。
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こちらも情報収集のみで利用することができる看護師転職サイトのため、合わせて利用しておきましょう。
公式サイト:https://iryo-de-hatarako.net/
最後に
看護師として長年職務に誠実に取り組んでいく中で、上司から主任看護師の役職を打診される事もあるでしょう。
本来であれば「昇進」という喜ばしい出来事ですが、主任看護師の職務は重責を担うイメージもあり、デメリットの面を多く感じた結果、役職を断る看護師も少なくありません。
そのため、主任看護師を断る場合は断る理由と共に感謝の気持ちを伝えることが大切です。
人生において何に重きを置いて過ごしていきたいかは、人それぞれ違うものであるため、役職の話を引き受けることも断ることも新たな道を探ることも全て、自分自身でしか決断出来ないことです。
主任看護師の話をもらって、円満に断りたいと考えている看護師の方は、参考にしてみてください。
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資本金 | 14,000,000円 |
事業内容 |
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