ブラック病院の見分け方18つ!看護師転職前にチェック
看護師として働く中で、一度は耳にしたことがある「ブラック病院」という言葉ですが、見分ける方法はあるのでしょうか。
実際に勤務し「ブラック病院」と感じた看護師の意見も参考に、見分ける方を18つご紹介します。
さらに、記載されている見分け方は、あくまでブラック病院の可能性であり、断定するものではございません。
ご自身の責任のもと有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
当サイトを運営する株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。国家資格であるキャリアコンサルタント資格も取得。
初めに:ブラック病院の定義とは?
ブラック病院に関する明確な定義は存在しません。
そのため、以下では厚生労働省が説明している一般的なブラック企業の特徴と、看護師に聞いた「どのようなときにブラック病院だと感じたのか?」、「こんな病院は働きたくないと思う条件は何ですか?」のアンケート結果をお伝えいたします。
ブラック企業にも定義は存在しない
ブラック病院に「定義」は現時点で明確なものはなく、厚生労働省等でも定義していない状況です。
ただ、厚生労働省はブラック企業に対しての一般的な特徴を以下のように挙げています。
- 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課すこと
- 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低いこと
- 上記のような状況下で労働者に対し過度の選別を行うこと
ただし、以下のような例で安易にブラック企業と決めてしまうのは危険だと厚生労働省は注意喚起しています。
- 単に労働時間が長い
- 休日出勤がある
- 希望とは異なる部署に配属された
- 上司が厳しい
- 仕事の密度が濃い
- 福利厚生が未整備
ブラック企業の特徴からみるブラック病院とは?
上記で説明した、ブラック企業の特徴から、ブラック病院を考えると、以下の病院が当てはまるのではないでしょうか。
- 極端や過度な労働時間の病院
- 賃金不払残業がある病院
- パワーハラスメントがある病院
様々な考え方はありますが、上記のような病院は看護師にとってブラック病院でしょう。
ブラック病院だと感じた看護師にアンケート調査
次に、ブラック病院だと感じた経験がある看護師の方に、「どのようなときにブラック病院だと感じたのか?」というアンケート調査を弊社で行いました。
- 対象数:221名
- 回答数:182名
- 対象者:看護師の免許保有者かつ、病院勤務経験者
(看護師資格、経歴確認済み) - 実施日:2023年1月12日~2月1日
- 調査:株式会社pekoの独自調査
- 調査形式:一部選択式のフリー回答、複数選択可
残業代の未払い・サービス残業が多いと感じる | 19.5% |
---|---|
極端な長時間労働だと感じる | 18.6% |
ハラスメントが横行していると感じる | 18.6% |
衛生面が管理出来ていないと感じる | 17.6% |
管理職の能力が低いと感じる | 16.2% |
給与・賞与・昇給の基準が存在しない | 6.0% |
その他 | 3.5% |
「残業代の未払い・サービス残業が多い(19.5%)」ことが、看護師が一番ブラック病院だと感じる結果となりました。
続いて、「極端な長時間労働だと感じる(18.6%)」「ハラスメントが横行していると感じる(18.6%)」「衛生面が管理出来ていないと感じる(17.6%)」「管理職の能力が低いと感じる(16.2%)」がほぼ同率の割合でブラック病院を感じる行為となりました。
以下で看護師の意見の一部をご紹介します。
残業代の未払い・サービス残業が多い看護師の意見:残業代の未払い・サービス残業が多いと感じる
看護師の意見:極端な長時間労働だと感じる
看護師の意見:ハラスメントが横行していると感じる
看護師の意見:衛生面が管理出来ていないと感じる
看護師の意見:管理職の能力が低いと感じる
看護師の意見:給与・賞与・昇給の基準が存在しない
看護師の意見:その他
看護師が働きたくないと感じる病院の特徴をアンケート調査
さらに全国の看護師を対象に、「こんな病院は働きたくないと思う条件は何ですか?」というアンケート調査を行いました。結果は以下の通りです。
- 対象数:121名
- 回答数:100名
- 対象者:看護師の免許保有者かつ、病院勤務経験者
(看護師資格、経歴確認済み) - 実施日:2023年1月12日~2月1日
- 調査:株式会社pekoの独自調査
- 調査形式:一部選択式のフリー回答、複数選択可
家族経営の病院 | 37.0% |
---|---|
残業時間の記載がない | 25.0% |
高級外車ばかりが駐車場に止まっている | 11.0% |
高年齢化している医者が多い | 10.0% |
不衛生・机が散らかっている | 8.0% |
ベテラン歓迎などキャリア重視で募集している | 6.0% |
その他 | 3.0% |
「家族経営(37.0%)」が1位にランクインし、「ワンマン経営」「融通が利かず閉鎖的」「家族のルールが絶対になる」などの意見があがりました。また、「残業時間の記載がない(25.0%)」は、「残業時間の記載がないと、残業を強いられる可能性がある」などの意見も印象的でした。
また、その他の意見では、「患者さんの命を第一に考えない病院は危ない」といった、命を扱う仕事への誇りや責任感が感じられる意見も多くありました。
回答した看護師の意見(一部抜粋)は以下を確認してください。
家族経営の病院看護師の意見:家族経営の病院
「家族経営の場合、院内で派閥があり、派閥争いに力を使いがちになっていました、そのため、診察をおろそかにする傾向を感じたため、そういった病院では私は働きたくありません。」
「家族経営と聞くと、考え方が凝り固まっていて融通が利かないイメージが強く、閉鎖的な印象を受けます。」
「家族経営の場合、院長に絶対的な権力があるので、もしも何かあった時に誰も止められる人がいないため、心配です。私は働く職場から除外します。」
「正しいこと、間違っていることを自由に言えない雰囲気はとても働きにくさを感じます。家族経営だとその家族のルールが絶対になりがちです。」
「家族経営の職場は理不尽なルールがある場合が多いです。そのため、働いて不満を感じる場合がほとんどだと思っています。」
「家族経営だと、院長はよくても、その息子や娘が医者をしている場合、医療技術などで選んでいない可能性があります。看護師としても患者のためを思っても、働きにくい環境だと思います。」
「家族経営だと周りの意見が反映することがないので、固定観念が強い場合が多いです。例えば、新しい治療法があっても「うちはこのやり方だから」で通している病院などが存在します。誰も反論できない空気に耐え切れず、私はすぐに辞めた経験があります。」
「家族の意見で物事が決まっていく病院は透明性が低いので、私は働きたくありません。」
看護師の意見:残業時間の目安記載がない病院
「残業時間の記載がないと、残業や無理なシフト組をされる可能性が高いと考えてしまいます。また、残業が多い病院=労働環境が良くない病院です。そういう病院のスタッフは不満が溜まっているので院内の雰囲気も良くないです。」
「残業が多い職業であることは承知していますが、残業が多いことを隠すのは良くないと思うため、私は働きたくありません。」
「残業時間の目安が書いていない病院は、恐ろしく残業があった経験があります。それ以来、平均残業時間を確認してから転職をしています。」
「平均残業時間の記載がないと、データを取ってない体制の病院か、とても残業時間を書けないというのが実際だと思います。どちらが理由でも働きたいとは思いません。」
「残業時間の記載がない病院は、時間の管理が甘いということだと思います。残業が少なくても多くても、残業時間の記載がない病院は良くないと感じます。」
「ただでさえ残業が多いのが病院なのに、残業時間の記載がない病院は帰れないほど残業を強いられるのではないかと感じてしまいます。」
「ある程度の残業は(一日1~2時間)、仕方ない場合もあると思いますが、全体的に見て残業時間が把握できていない病院は、長時間の残業をし、管理職又は上司がほとんど残業しないという現状があるのではないかと考えられるためです。」
看護師の意見:高級外車ばかりが駐車場に止まっている病院
「高級外車は院長や理事長が所有している場合、お金遣いが荒い病院だと感じてしまいます。院長などのお金使いが荒い病院は、何かあるのではないかと感じてしまいます。」
「医療設備や人材確保など、必要なところにお金が全然まわっていない気がするため、高級外車ばかりある病院は働きたくありません。」
「院長や経営陣が自らの報酬のことにしか目が向いていないような病院は、患者への配慮を疎かにしがちなので、働きたくありません。」
「単純に、高級外車ばかりが駐車場に止まっている病院はイメージが悪いから私は働きません。利益を追い求めている病院は必ず将来的に失敗すると感じています。」
「高級外車ばかりだと、儲け優先で経営されている可能性が高いと思ってしまいます。」
看護師の意見:高年齢化している医者が多い病院
「80歳をこえている医師が一人しかいない開業医の病院で、新しい医療設備についていけなくて、オロオロしていることを見たことがあります。私はそのような職場で働きたくありません。」
「高齢の医師が駄目と言うわけではありませんが、人間である以上、高齢になるとどうしてもミスや間違いが起こる確率は高くなると思います。医療の現場ではミスは勘違いでは済まされないため、高齢医師が多い病院では働きたくありません。」
「高齢の医者が多いということは経験豊富で安心できるという人もいると思いますが、先進医療に対しての知識がないことや、自分の思いこみで治療をしている医者もいるので注意が必要だと思います。」
「高齢の先生が引退した後、自分の身の振り方を考えてしまう。病院全体が何となくそわそわしてしまうため、なるべく高齢化が進んでいる病院では働きたかりません。」
「なにかしらの権威的な先生が揃っているなら高齢でも良いのですが、そのような病院ばかりではないため、高齢な医師が多い病院は不安です。」
「医療は日進月歩です。新しい薬や治療法など、どんどん進化しているので、昔の考えや診断を変えない先生が多い病院は働きたくありません。新しい医療知識をもっている若い医者も必要です。」
看護師の意見:不衛生・机等が散らかっている病院
「普段から汚く、不潔な環境だと医療ミスも起こりやすそうなため、机が散らかっている病院では働きたくないです。」
「机の上が汚いだけでなく、患者さんのこともごっちゃになってそうで怖いです。」
「大切な患者さんのカルテが散らばっている病院は働きたくありません。」
「机がちらかっていると間違いのもととなります。自分は良くても人から見たらどう思われているか感じない人には、不信を抱いてしまいます。そんな思いを患者さんに持たせてしまう時点で、いい病院とは思えません。」
「情報の整理整頓ができないと、間違いが起こるのではないかと思います。」
「身の回りが整えられない人が多い病院は、衛生面が心配で、私は働きたくありません。」
「整理整頓ができていないと患者のことも回らないと思います。」
看護師の意見:ベテラン歓迎などキャリア重視で募集している病院
「ベテラン歓迎ということは、逆に言うとベテランがいないという可能性があります。ベテラン看護師がいない場合は、退職者が多いことも予想され、職場は労働環境が悪いのかなと感じてしまいます。」
「ベテラン歓迎と書かれると、自分たちのこと(病院のこと)しか考えていないと思ってしまいます。」
「ベテラン看護師歓迎の文字を見ると、職場内の派閥争いが激しく、精神的に厳しそうな印象を受けます。」
「ベテラン看護師が残らない、色々な問題が浮き出てきているのだと感じてしまいます。」
「募集においては、経験やキャリアだけでなく、本当に患者さんと向き合える人物かどうかの見極めが一番大切だと思います。そのため、ベテラン看護師募集の記載をする病院は少し避けたいと思っています。」
看護師の求人募集要項からブラック病院を見分ける方法
看護師が転職する際に確認する、求人募集要項からブラック病院の可能性を見分ける方法、注意点をお伝えしていきます。
求人広告の頻度を確認する
看護師転職サイトや求人サイト等に、常に募集を出している病院は以下の理由に当てはまるかを確認する必要があります。
- 看護師の離職率が高い可能性
- 慢性的な人材不足で激務の可能性
また、常に求人募集を出している場合、「産休・育休の看護師が多いため」や、「新設の診療科・部署をオープンするため」、「急な欠員が出たため」等の理由もあります。
そのため、求人を頻繁に出している病院が悪いわけではありませんが、離職率が高すぎる病院に関しては、働き方に問題がある可能性があるため、事前に情報収集を行い、注意しましょう。
2022年4月1日に発表された、日本看護協会による「2021年 病院看護・外来看護実態調査」では、正規雇用看護職員の離職率は10.6%、新卒採用者は8.2%、既卒採用者(新卒ではない看護職経験者・中途採用者)の離職率は14.9%という結果となっています。
出典:2021年度版!病院勤務の看護師の離職率(2022年発表)
上記の看護師の離職率の平均値を目安に検討しておきましょう。
「看護師の離職率の確認」「求人を募集している理由の確認」を怠らないように、病院へ転職活動を行いましょう。
病院の病床数と募集する看護師数を確認する
求人募集要項に記載がある、看護師の募集人数と病床数を照らし合わせて確認を行っておきましょう。
もしも、病院の病床数に対し、看護師の募集人数があきらかに多い場合は、以下のことが考えられます。
- 看護職員の定着率悪い可能性
- 何らかの事情で大量に看護師が離職したため、大量募集をかけている可能性
また、単純計算で、100床であれば、75名以上の看護師が必要となる計算です。
そのため、在籍する看護師の人数と、看護師の募集人数を確認することで、未然に「過剰労働の職場である可能性」「看護師不足の職場である可能性」を判断することが可能です。
ただし、こちらも新設の診療科・部署をオープンする等の看護師自身が納得できる募集数であれば、問題ないでしょう。
経験者限定等の記載がないか確認する
看護師の募集要項では、「経験者優遇」や「経験者歓迎」などの文字をよく見かけます。
主に雇用する側(病院)が中途採用の看護師を募集する場合は、即戦力を求めている場合が多く、致し方ない部分はあります。しかし、「経験者に限定して募集をしている」などの条件の場合は注意が必要です。
例えば、管理職等の役職がなく、経験年数を限定している場合や、新卒看護師と同じ給与で経験年数を限定して募集している場合などで、以下の可能性が考えられます。
- 看護師の教育に余裕がない可能性
- 教育制度が充実していない・教育制度がない可能性
- 看護師不足、人員が足りていない可能性
ただし、手術室や透析室、ICU系、診療科を限定している場合などは、経験者を限定する場合もあるため、改めて確認しましょう。
また、「ブランク歓迎」「教育制度あり」「プリセプター制度あり」などの掲載を行っている病院を選択することで回避することが可能です。
給与や想定年収の金額を確認する
他の病院(他の地域の病院)と比較してあまりにも、給与や年収が高い場合は、以下の可能性により注意が必要です。
- 看護業務が多忙の可能性
- 看護師の離職率が高い可能性
- 高給与に対し病院に何らかの事情がある可能性
ただし、病院の経営がうまくいっており、看護師に高給与を支給している良い病院も存在するため、ポイントを見誤らないようにしましょう。
そのため、看護師の給与が良い理由、年収が高い理由を明確にすることが大切であり、以下の看護師の平均年収を元に、納得した上で転職しましょう。
看護師の平均年収498.6万円看護師の平均年収498.6万円
平均年収(年) | 平均月給(月) | 平均賞与(年) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 労働者数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
看護師全体 | ¥4,986,200 | ¥344,300 | ¥854,600 | 41.2歳 | 9.2年 | 861810人 |
男性看護師 | ¥5,183,400 | ¥355,200 | ¥921,000 | 38.4歳 | 9年 | 99980人 |
女性看護師 | ¥4,959,500 | ¥342,800 | ¥845,900 | 41.6歳 | 9.3年 | 761830人 |
出典:2022年版!看護師平均年収498万円(厚生労働省 賃金構造基本統計調査)
看護師の平均年収は約498.6万円・平均月給約34.4万円、平均賞与約85.4万円と言う結果となっています。
基本給の金額を確認する
実際に看護師求人の募集事例ですが、以下のような基本給と手当の募集を見たことがあります。
- 基本給は15万円
- 看護師手当5万円
- 経験者手当10万円
- 病棟勤務手当5万円+夜勤手当
総支給額で確認すると「月30万円+夜勤手当」とですが、基本給が低いということは、賞与(ボーナス)や退職金の査定等に影響する可能性があるため、注意が必要です。
例えば、賞与(ボーナス)が4.0倍の場合、15万円×4.0となるため、60万円の計算です。
何かと手当が多い看護職だからこその注意点です。
看護部のホームページを確認する
病院の場合は必ずホームページがあると言っても過言ではありませんが、看護部の紹介ページを確認することも、働きやすい病院かどうかを見分ける方法の一つとして有効です。
写真ひとつとっても、仲が良い職場なのか、雰囲気の良い職場なのかどうかにじみ出ていると思います。
その中でも、以下の内容に疑問を感じるかどうか、病院のホームページを隅々までチェックしましょう。
- 中途採用の看護師の受け入れ体制が無い
- 中途採用の看護師の研修制度が無い
- 看護部のホームページを作成する余裕がない(忙しい、お金がないなど)
- 看護部のホームページはあるものの、情報が古く、新しい情報が更新されていない
- 古い体質・体制の病院
主に看護部のホームページから、看護部長の挨拶分、看護理念、教育制度等を確認し、転職先としてふさわしいか、看護師として自身が納得できるかを確認しましょう。
自分で調査しブラック病院を見分ける方法
転職する病院などを自分で調べることで、ブラック病院を見分ける方法をご紹介します。
病院の経営者や院長、勤務医師を確認する
病院の経営者や院長、勤務医師を確認し、家族経営の病院は注意をしておきましょう。
もちろん家族経営の病院が悪いわけではありませんが、以下の確認は必要です。
- 職場の雰囲気が閉鎖的で、風通しが悪くないか
- 病院の決定権は院長一人だけに偏ってないか
- 独自の家族ルールがあり、守らなくてはいけないのか
- 家族・親族のスタッフがなかなか辞めさせられないため、その人がどのような人か
- 家族・親族スタッフが公私混同していないか
そのため、以下でお伝えする看護師の病院口コミ・評判などは確認しておきましょう。
病院の口コミ・評判を確認する
転職を検討している看護師の場合、病院の口コミや評判を事前に調べている方も多いと思います。ブラック病院を見分けるためにも病院の口コミや評判をみて、実情を確認する方法もおすすめです。病院の口コミについては、以下のタイプがあります。
- 実際にその病院を利用したことのある患者の口コミを確認する
- 実際にその病院で働いていたことのある看護師や医療職の口コミを確認する
様々な会社が「看護師・医療職の方の病院口コミサイト」を運営しているため、「看護師 病院口コミ」などのキーワードで検索してみましょう。
弊社でも「はたらきナース」という看護師のための病院・クリニックの口コミサイトを運営しております。不特定多数の看護師方の口コミや、個人的な内容の口コミや評判を掲載しております。看護師の方で、転職をお考えの方の参考になれば幸いです。
(※はたらきナースでは、担当者がひとつひとつの口コミに目を通しております。口コミに目を通して、看護師の方が記載した口コミかどうか、ただの誹謗中傷ではないかなど、基準を設け、内容をチェックしている口コミサイトです。)
パート・アルバイト等の非正規雇用の人数を確認する
パート・アルバイト等の非正規雇用が多い病院の場合、非常勤として勤務を希望する場合は働きやすい可能性がありますが、正職員(正規雇用)の転職を考えている場合、以下の点に注意が必要です。
- 責任ある仕事を多く任される可能性
- パート、アルバイトが入りたくないシフトに入れられる可能性(土日祝・早朝・深夜・夜勤など)
- 正社員の残業時間が長い可能性
- 正職員としての給与や福利厚生が充実していない可能性
- 何らかの事情で正職員の定着率が悪い可能性
あくまでも可能性のため、看護師の人数に対する非正規雇用の割合を確認すると良いでしょう。
医師の人数を確認する
病院で看護師が働く上で、看護スタッフの人数も重要ですが、患者数に対して、医師の人数が少ない場合も注意が必要です。医師は普段からとても忙しく、看護師に依頼する仕事も煩雑になりがちです。そのため、看護スタッフの人数だけではなく、医師の人数にも注目してみましょう。
医師の人数が少なく、常に医師が忙しい状態になると指示にミスが生じたり、医療スタッフから医師への質問や相談が行いにくかったりします。そのため、看護師の負担も必然的に増え、働きにくい環境になりがちです。
医師の配置基準に関して、例えば一般病床や精神病床の場合、入院患者16人に対して医師1名など厚生労働省で細かく決められておりますので、「医師の配置標準について」を参考にしておきましょう。
面接・病院見学でブラック病院を見分ける方法
面接や病院見学で分かる、ブラック病院の見分け方を説明していきます。病院への看護師転職時は、病院見学を必ず行うことがおすすめです。
院内設備、病棟、ナースステーションを確認する
病院見学に行った際や、面接で病院を訪れた際に、必ず病院の院内設備、勤務予定の病棟、ナースステーション等、以下の内容を細かく確認しましょう。
- 清潔に掃除が行き届いているかを確認
- 廊下に車いすや処置のカートが置きっぱなしになっていないかを確認
- ナースステーションが使いやすく整理整頓されているかを確認
さらに詳細は「看護師の転職・中途採用向けの病院見学ガイド」も合わせて確認しておきましょう。
例えば、排泄臭がすることや、病院が汚いと感じる場合は、掃除が行き届いていなく、気付いても改善しようとする環境にない場合や、仕事に余裕のない表れのため注意が必要です。
ナースステーションの整理整頓がされていない場合は、看護師に余裕が無いことや、働く環境を整えようという意識を持って働けていない職場であるとも言えるでしょう。
忙しい中で転職活動をする看護師も多いですが、病院見学は必ず行いましょう。そこでしか得られない情報や、実際の現場を見て感じる情報も多くあります。言葉には表現しにくい情報で、なんとなく自分で感じる感覚も非常に大切なポイントです。
出会うスタッフの態度・表情を確認する
病院見学をした際に、看護師を含むスタッフの以下の態度や表情を確認しておきましょう。
- スタッフは挨拶を行ってくれるか
- 働いている看護師の表情が疲れきっていないか
- 看護師同士で仕事中に文句を言っていないか
看護師の「仕事への余裕のなさ」や「人間関係の悪さ」などからハラスメントに発展するケースも多くあります。病院見学時には、基本的な仕事風景や職場の雰囲気を確認しておきましょう。
面接官の対応を確認する
病院で働く看護師を採用する業務は、病院の将来に関わる重要な役割です。
そのため、面接官の態度や発言、行動は確認しておきましょう。
もし、面接官の態度が悪いと感じた場合や、質問内容・回答内容が的を射ていない場合、注意が必要です。お互いに一緒に働いていくスタッフなのに、看護師のことを尊重しておらず、面接官の興味本位で質問するなど、面接を軽視している場合があります。そのような病院の場合、とにかく看護師であれば誰でも良いから採用しようと考えている可能性があります。
そういう病院の場合、慢性的に看護師が不足している病院の可能性があり、注意が必要です。
募集要項に記載がある条件の質問・確認する
面接の際に、募集要項に記載がある条件(残業手当や休暇など)についてなど質問をした際に、「ここにはそう書いてあるけど、そうなっていなくて」など、口ごもる場合があります。余りにも募集要項と実際が異なる際には、ブラック病院の可能性があります。
求人等に掲載されている募集要項はあくまで目安であり、雇用条件通知書(又は、雇用契約書)の確認も忘れないようにしてください。
残念ながら募集要項には、よく見せるために事実とは違う内容が書かれている場合もあります。気になる点は必ず事前に質問しましょう。
必ず看護師は雇用条件通知書を貰うこと
良くあるミスとしては面接時に行った条件面の定時や交渉などの内容が漏れていることです。
あとから「言った言わない」のトラブルになるケースも看護師の場合は多く、記録に残る形で必ず受け取りましょう。
雇用契約書に記載する情報は決められている
雇用契約書の中には、「労働基準法第5条 明示しなければならない労働条件」によって以下のように決められています。
- 労働契約の期間に関する事項
- 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
- 賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
- 退職に関する事項(退職手当・解雇の事由を含む)
上記の雇用契約書は、面接後に内定連絡を受けた場合に提示されます。(メールやPDFなどの場合も多いです。)
残業手当(時間外労働手当)について確認する
働き方改革等により残業手当がしっかりと支払われる病院が増えています。
ただし、看護師の職場の場合は以下のような理由で賃金不払残業となる場合があり、注意が必要です。
- 前残業を行ったが残業手当が出ないこと
- 師長(上司)が残業を付けてくれないこと
- 強制される院内研修は残業に該当しないこと
また、残業手当(時間外労働手当)が出ない病院は論外のため、こちらもしっかりと面接時に確認しましょう。
看護師が残業手当で確認する質問事項
病院の面接時に以下のことを質問・確認するように心がけましょう。
- タイムカードの有無、また何分・何時間刻みなのか
- 前残業の有無
- 残業手当は(前残業も含み)支払われるかどうか
みなし残業についての注意点
病院では少ないと言えますが、施設や一般法人等で働く場合「みなし残業」については注意が必要です。
みなし残業は、「残業代をあらかじめ給与として支払うこと」を指し、常時残業を行う分を給与に上乗せされ支給されています。
あらかじめ支払った分よりも超えた場合、残業代は追加で支払われますが、未払いになることも多いです。
平均残業時間について確認する
看護師が転職する場合、病院見学や転職面談・面接時に「月の平均残業時間(平均時間外労働時間)」を確認することでブラック病院かどうかを見分けることが可能です。
月の平均時間が40時間を超える場合はブラック病院化している可能性があるため注意が必要です。
平均残業時間のおすすめの確認方法
採用面接や病院見学の際に「残業も問題なく行えますが、月平均どれぐらい残業時間でしょうか?」と、確認しましょう。
「残業をする気持ちがあるから、時間を知りたい」ということをアピールすることで、面接官の印象を悪くしなくてすみます。
働く看護師の年齢層を確認する
女性のライフステージを考えた際に、未婚で子供がおらず、体力的にも元気な20代の看護師が病棟に多いのは普通の現象です。
特に都市部の大病院ではその傾向が強いですが、以下の場合は注意が必要です。
- 病棟内に1年目から5年目までの若手看護師のみが働いている場合
- 管理者のみが年配の看護師の場合
- 教育を担当する中間層の看護師が不在で、年齢のバランスが悪い場合
例えば、育児休暇や保育施設、復職制度などの福利厚生が整っている病院の場合、必然的に30代看護師も40代看護師も在籍しているはずです。
しかし、年齢層が若い看護師が多い病院は、「長く働き続けられる病院ではない」「育児休暇・復職支援のサポート体制がない」「人間関係に問題がある」などの可能性があるため、注意が必要です。
看護師離職率、平均勤続年数、有給休暇消化率等を確認する
看護師が病院へ転職する場合、事前に「離職率」「平均勤続年数」「有給消化率」などの確認を行っておくと良いでしょう。平均値は以下の通りです。
看護師の離職率平均 (病院かつ正規雇用) | 10.6% |
---|---|
平均勤続年数 (看護師全体) | 9.2年 |
有給消化率 (年次有給休暇の取得率) | 60.5% |
離職率が高い場合や、勤続年数が極端に短い場合などは、長く勤められないような原因がある病院の可能性があるため注意が必要です。
また、有給休暇も、全く取れないようであれば、看護職の人員に余裕が無いということです。そのため、有給休暇消化率の確認もしておきましょう。
通常、病院としても看護師に長く働いてもらいたいと考えており、採用のミスマッチは事前に防ぎたいと思っています。そのため、面接の時に、質問をした場合でも快く答えてくれるでしょう。ただし、質問の聞き方や言葉遣いには配慮が必要です。
細かい病院の確認は看護師転職サイトを活用しよう
ここまで、ブラック病院を見分ける方法をお伝えしてきましたが、細かな確認項目が多く、特に面接時に聞けないと考える看護師も多いのではないでしょうか。
そのため、看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)を活用しましょう。
看護師転職サイトは、完全無料で専任の担当者が付き、看護師の代わりに聞きにくいことを確認してくれることや、保有している院内情報を提供し、病院見学・面接のアポイントも代行してくれます。
また、以下でご紹介する看護師転職サイトは利用する看護師にも評判が良く、看護師の転職支援サービスも充実しているため、2社を比較しながら活用してください。
ただし、自分自身でも上記でお伝えした項目はなるべくチェックすることを心がけましょう。
院内情報が豊富!レバウェル看護
転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
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サイト名 | レバウェル看護(旧:看護のお仕事) |
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運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
公開求人数 | 158,398件 (2024年11月1日時点) |
非公開求人 | 豊富 |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応 雇用形態 | 常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤、派遣、紹介予定派遣 |
対応施設 | 総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター |
対応 診療科目 | 内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科 |
対応配属先 | 病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・看護師の転職求人が豊富 ・転職支援サービスが手厚い ・転職の相談から行える ・院内・施設内情報に強い |
レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、年間5,000件以上、病院にインタビューを繰り返し行っており、院内情報を一番把握している看護師転職サイトです。
そのため、働く看護師の年齢層や、看護師離職率、平均勤続年数、有給休暇消化率等を把握している可能性が高く、すぐに分からない場合でも確認を行ってくれます。
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転職相談 | 面接対策 | 条件交渉 | 退職相談 |
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サイト名 | マイナビ看護師 |
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
公開求人数 | 81,585件 (2024年11月1日時点) |
非公開求人 | とても豊富(保有求人全体の約40%非公開) |
対応職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー |
対応 雇用形態 | 正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他 |
対応 勤務形態 | 常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従 |
対応施設 | 病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他 |
対応 診療科目 | 美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科 |
対応配属先 | 病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事 |
対応エリア | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
特徴 | ・転職の相談から行える ・キャリアアドバイザー親切丁寧 ・退職交渉も可能 ・企業系のレア求人を豊富に保有 |
マイナビ看護師は、求人全体の約40%が非公開求人(インターネット上には掲載されない担当者から紹介される求人)です。
そのため、好条件の病院等の看護師求人を探すことが可能であり、非公開のため担当者が丁寧に説明を行ってくれます。
また、担当者から紹介を受ける病院の求人は良い面も悪い面も伝えてくれる担当者が多く、的確なアドバイスをくれることに定評があります。
合わせて利用しておきたい看護師転職サイトです。
公式サイト:https://kango.mynavi.jp/
看護師がブラック病院に勤務していた場合
看護師がブラック病院に勤務していた場合、すぐに退職すべき理由と、退職・転職が何らかの事情で行えない場合の対処方法を説明していきます。
ブラック病院をすぐに退職すべき6つの理由
もしも、ブラック病院に勤務している看護師の方がいる場合、以下の可能性があり、すぐに退職、又は転職を検討してください。
- 体調を崩し精神的にも辛くなる可能性
- 仕事のことばかり考えるようになる可能性
- 対応する患者にも影響が出る可能性
- 看護等の勉強する時間が無くなる可能性
- 経営状況が悪化しやすく給与が下がる可能性
- あなたもブラック化してしまう可能性
特に、仕事のことばかり考え、精神的・肉体的にも体調を崩してしまう可能性が一番の心配事です。そのままの状態ですと、患者に対してアクシデントやインシデントの原因にもなりかねません。
また、ブラック病院に長く勤務していた場合、それらのことが「当たり前だと」錯覚してしまうことがあり、あなたも「何でこれができないの」「なぜ、がんばれないの」「私たちの時は残業が出ないことが普通だった」と、ブラック化してしまう可能性もあるでしょう。
だからこそ、ブラック病院はいち早く退職・転職することをおすすめします。
ブラック病院に勤務していた場合の対処法
ご自身の勤務先の病院・施設がブラック病院だと感じたが、退職・転職が何らかの事情で行えない場合、一番の方法は問題点を改善していく方法がベストです。
しかし、スタッフナース等の看護師の場合、病院の問題を定義し、改善するのは非常に難しく、厚生労働省では「相談」に応じる対策を挙げています。
相談窓口は以下の通りで、いずれも無料で相談することが可能です。
パワーハラスメントなどの 労働問題の場合 |
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賃金不払残業や長時間労働などの 労働基準関係法令違反の場合 |
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看護師が働きやすいと感じる病院の特徴
看護師が働きやすいと感じる病院には、ブラック病院と同じように、それぞれに共通した特徴がありますので、以下で説明します。
保育所等の子どもを育てる環境があること
病院で看護師が働き続けるためには、産前産後・育児休暇の保証は当然です。さらに、0歳から受け入れてくれる保育所が院内にある場合は、出産後や出産後離婚をした場合にも、子どもを預けて看護師が働くことができます。
また、保育所に子どもを預ける環境がある場合、小学校までの子育て中の看護師も多く、残業を行わずに帰るという雰囲気に病棟全体がなりやすいでしょう。
そのため、保育施設や学童のフォローまでを配慮してくれることが、看護師が働きやすい病院の特徴です。
年間休日120日以上、月残業20時間以下であること
年間休日120日以上、残業時間が月20時間以下の病院は、看護師にとって働きやすい環境です。さらに休めること、残業が少ないということは、それだけ病院に看護スタッフが多いからこそだと言えるでしょう。
看護スタッフが多いと有給消化率も高くなり、看護師一人にかかる負担も少なく、看護師にとっては働きやすい病院です。
看護師の労働環境は改善されつつある
例えば、20年前の看護師が病院に勤務していた場合、病院は4週6休、残業50時間以上、しかも残業申請もしてはいけないことが当たり前のように行われていました。
有休休暇も倒れた時以外には使うこともなく、「休む=悪いこと」という環境でした。現在では、4週8休の病院が当たり前となり、働きやすい病院が増えてきています。
30代・40代の中間層の看護師が多いこと
30代や40代の中間層の看護師が多く働いていることで、以下のことが考えられます。
- リーダー業務の負担が少ない
- 人材育成などに無理がない
- 看護業務以外の仕事が少ない
- 仕事と家庭の両立が可能
看護師としての経験を積んでいくと、すべてのスタッフがキャリアアップし、管理職や認定・専門看護師になれるわけではありません。
そのため、看護師のスキルを維持しつつ、家庭と両立できる働き方も認めてくれる病院に30代、40代の中間層の看護師が多く、それも働きやすい病院の特徴です。
福利厚生の内容だけを見ないことが大切
病院の福利厚生が良さそうに感じた場合でも注意が必要です。
30代、40代の看護師は色々な経験を積み、自分の働き方も確立され、体力もまだまだのある時期です。そのような看護師が少ない病院は、何かひずみがある病院の可能性があります。
例えば、リーダー業務の負担、研修参加、人材育成など、看護業務以外の仕事が増加し、仕事と家庭の両立が難しい可能性が高い病院です。
病棟・外来・健診・訪問看護など働く場が多いこと
女性が多い職種である看護師は、自分の家庭で育児や介護の役割を担わなければならない立場になることも多いでしょう。
そのため、夜勤ができない、土日に休みが欲しいなど、家族の都合に合わせて休まなければならない時期もライフイベントに合わせて出てきます。
その時に、病院内で病棟だけではなく外来や健診センター、訪問看護など看護師の働き方のバリエーションが多くある病院が、看護師が働きやすい病院の特徴です。
また、転職を行うことなく、異動をするだけで様々な働き方に対応できる職場です。一から転職準備を考えなくていいため、精神的にも負担が少ないでしょう。
同じ病院でも部署によって違いがある
日勤常勤も可能、決まった曜日に休みがとりやすい、残業がない、など働く部署によって同じ病院であってもそれぞれの特徴がある病院がおすすめです。
また、看護師自身が年齢を重ねると、看護も変わってきます。
病棟、外来、健診、地域連携、在宅看護など、自分の希望や生活スタイルに合った働き方ができる部署を多く持っている病院が、働きやすい病院です。
看護部の影響力が強いこと
病院は、その規模や経営母体によって、看護師の立場が違ってきます。
そのため、病院で働く上で医師と看護師が従属関係ではない病院は、看護師として働きやすい病院でしょう。
もちろん、患者の治療に関する部分は、医師の指示のもと看護師が行います。
しかし、清潔や食事、排泄などの療養上の世話に関することは、患者さんの状態を見ている看護師の意見が通りやすい病院ほど、働きやすいです。
看護師が看護の仕事に集中するには、看護部の影響力が弱いと看護師が働きやすい環境を提案することが難しくなります。また、医師と患者さんのことで意見が対立した時にも、守ってくれる上司がいない可能性があります。
病院の中で、看護部の影響力が強いことが、働きやすい病院の特徴です。
看護部の影響力が強い場合は教育制度も充実している
看護部が病院内で影響力が強くなるということは、看護部のレベルも高く、病院内で必要とされているということです。そういった場合、看護師の看護スキルが一定水準よりも高いことが多いです。
そのため、必然的に看護師の教育制度やカリキュラム、研修などはとても充実している場合が多いでしょう。
まとめ
看護師のブラック病院の見分け方からリアルな看護師のアンケート調査までご紹介しました。
ブラック病院の18つの見分け方としては、以下にまとめています。
- 求人広告の頻度を確認する
- 病院の病床数と募集する看護師数を確認する
- 経験者限定等の記載がないか確認する
- 給与や想定年収の金額を確認する
- 基本給の金額を確認する
- 看護部のホームページを確認する
- 病院の経営者や院長、勤務医師を確認する
- 病院の口コミ・評判を確認する
- パート・アルバイト等の非正規雇用の人数を確認する
- 医師の人数を確認する
- 院内設備、病棟、ナースステーションを確認する
- 出会うスタッフの態度・表情を確認する
- 面接官の対応を確認する
- 募集要項に記載がある条件の質問・確認する
- 残業手当(時間外労働手当)について確認する
- 平均残業時間について確認する
- 働く看護師の年齢層を確認する
- 看護師離職率、平均勤続年数、有給休暇消化率等を確認する
求人の募集要項や自分自身で確認する方法、面接・病院見学時に確認する方法をご紹介しました。
ブラック病院の実態は隠せない事実として、実際にその現場で働く看護師にも認識されている状態です。そのため、大なり小なりブラック病院に該当するような経験をした看護師も多いのではないでしょうか。
退職を決意し、転職を行ったとしても働く勤務先が現在より環境が悪化するケースも多く存在し、出戻りを行う看護師も多い実情もあります。
ブラック病院の定義は自分自身の価値観や考え方の問題も含まれ、納得するまで調べること、直接確認することが、あなたにとってのブラック病院の見分け方になるでしょう。
1つでも多くの病院等が、看護師の勤務体系が良くなり、働きやすい未来が来れば良いなと思います。
さらに、記載されている見分け方は、あくまでブラック病院の可能性であり、断定するものではございません。
ご自身の責任のもと有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
良くある質問
- 極端や過度な労働時間の病院
- 賃金不払残業がある病院
- パワーハラスメントがある病院
ブラック病院を「定義」する明確ものはありません。
ただ、厚生労働省が伝えるブラック企業の特徴から、以下の場合はブラック病院である場合が多いです。
- 看護師の離職率を確認すること
- 求人を募集している理由を確認すること
- (病床数から考えた)看護師の採用人数を確認すること
一概に常に求人を募集しているから、ブラック病院というわけではありません。
病院や施設は全体的に看護師が不足しているケースが多く、自院のホームページには常に求人を掲載している場合もあるためです。
気になる場合は、以下のことを確認してみると良いでしょう。
- 仕事が多忙となり体調を崩す危険性がある
- 看護師の勉強が出来ない、又は教育されない可能性が高い
- 病院の業績悪化で賞与・給与の削減の可能性がある
- 看護師を辞めてしまう危険性がある
- 患者に影響を及ぼす恐れがありアクシデント・インシデントにつながる
なるべく早く退職や転職を検討することをおすすめします。
理由としては以下のことが該当するためです。
なるべく早めに行動しましょう。
また、何らかの事情により退職が難しい場合は、病院・施設がある地域の「(厚生労働省の)総合労働相談コーナー」や、「労働条件相談ホットライン(厚生労働省)」に相談することを検討してください。
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