看護師の体験談

SCU(脳卒中ケアユニット)で働く看護師の仕事内容と体験談

当ページには広告リンクが含まれます。

株式会社pekoが運営する「看護師転職ガイド」は、複数の企業と提携しており、当サイトの記事にて紹介したサービスが登録申し込みされた際に、各企業から支払いを受け取ることがあります。ただし、当サイト内に掲載するサービスの評価やランキングに対しては、提携の有無・支払いの有無が影響を及ぼすことはございません。
なお、閲覧ユーザーの方に課金を求めるサービスの掲載は行っておりません。 また、当サイトで得た収益は、看護師の方々に役立つ情報やコンテンツを提供することでも活用・還元しており、「コンテンツポリシー」を定め運営しております。

SCUとは、Stroke Care Unitの略で、日本語では「脳卒中ケアユニット・脳卒中センター・脳卒中集中治療室」と呼ばれることがあります。

文字通り脳血管障害(くも膜下出血や脳梗塞)を起こした患者を24時間体制で受け入れる集中治療室のことを一般的に言います。

脳神経外科や神経内科などの専門医をはじめとして、理学療法士や作業療法士、看護師や薬剤師などが専門チームを組み、日々患者の治療にあたります。

私は約5年、看護師としてSCU(脳卒中ケアユニット)で勤務していました。経験を元にSCUで働く看護師の仕事内容や働いて感じたことを説明していきます。

執筆・監修看護師

執筆・監修看護師

おすすめの転職サイト3選
順位転職サイト名評価登録
おすすめ1位 レバウェル看護(旧 看護のお仕事) 3.9無料登録
おすすめ2位マイナビ看護師3.8無料登録
おすすめ3位ナースではたらこ3.7無料登録

私が勤務していたSCUについて

私が勤務していたSCUについて

私が勤務していたSCUでは、ほとんどが「急性期」という、発病から90日以内の患者を対象としていました。

90日以上の入院となる場合は、リハビリテーションをおこなう安定期(退院・自宅療養)となり、長期入院ということはほとんどありませんでした。

また、SCUの専門チームは患者1人1人の症状を細かく把握して適切な診断をおこない、その人に合った最適な治療やリハビリをおこなっていきます。

そのため看護師の配置は一般病棟7:1であるのに対して、SCUでの看護配置は常時3:1とされています。

じっくりと1人の患者を看護する体制をとっていることも特徴です。

脳卒中治療ガイドライン(2015[追補2019])では、SCUで治療することによって、脳卒中患者の死亡率の減少、在院期間の短縮、自宅退院率の増加、長期的な日常生活動作(ADL)と生活の質(QOL)の改善をはかることができるという検証結果を示しています。

そのため、SCUは多くの人々の命を救うことに貢献している現場と言えます。

SCUで働く看護師の仕事内容

SCUで働く看護師の仕事内容

脳卒中は、死亡率も高く、治療後も寝たきりになるなど重度の後遺症を残す可能性のある非常に危険な病気です。

そのため急性期のケアが何よりも重要になり、急性期の脳卒中患者に対して「SCU(脳卒中集中治療室)」を設置し24時間体制で治療を行います。

看護師として一番大事な仕事は、症状の進行や急変を見逃さないように、常時患者の観察を続けることでした。

観察を続けながら、

  • 二次合併症の予防を行うこと
  • 早期にリハビリが開始できるようケアを行うこと
  • 急な発症に戸惑う患者本人や家族のケアを行うことなど

など、看護師の仕事は多岐に渡りました。

看護師の1日としては、以下のようなスケジュールとなります。

時間日勤帯の業務内容
08:30申し送り
09:00・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の程度の観察
・点滴準備
・CT撮影
10:00・検査準備
・清拭
・口腔ケア
・体位交換
・リハビリ
11:00・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の進行度の観察
・昼食準備
12:30昼休憩(1時間)
13:30・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の観察
・体位交換
・カンファレンス
14:00面会時間
15:00・バイタルチェック
・意識状態、麻痺の観察
・検査説明
・点滴準備
16:30夜勤者への申し送り
17:00退勤

特に何もない日のSCUで働く看護師の1日のスケジュールこのようになりますが、急変などがあればこの間に緊急で検査や処置、手術準備が加わります

看護師として1日中、バタバタと忙しいのがSCUの大きな特徴で、入院の受け入れのために症状が安定した方を急性期病棟や一般病棟へ移動させなければいけないので転室準備・他病棟への申し送り準備も必要になりました。

1人の看護師が受け持つ患者数は2~3人程度ですが患者は皆モニターを付けており、複数台の輸液ポンプを使用することや、ドレーン類の管理などもあるため目を離すことができない患者がほとんどです。

多くの機械に囲まれた患者を複数受け持つプレッシャーは、さすが集中治療室といった感じです。

私が勤務したSCUの仕事内容について詳しく説明していきます。

患者の観察

一度脳卒中を発症した患者は常に急変の危険と隣り合わせとなります。

そのため、SCUで働く看護師には患者の異常をできる限り早い段階で察知する観察力や判断力が求められる仕事となります。

脳卒中の治療時には誤嚥性肺炎などその他の重篤な症状を引き起こすこともあるため、看護師には患者のあらゆる体調変化に対しての「気付き」が求められます。

また、患者の症状が落ち着くといわれるまでの約2週間は急変しやすい時期でもあり、看護師として少しの変化も見逃せません。
くも膜下出血の再出血や脳出血の出血拡大、脳梗塞の進行に伴う頭蓋内圧上昇によって生命の危険に脅かされる場面が多々あります。

 

神経徴候を的確に発見すること

脳卒中は心臓病などその他の疾患と異なり、心電図などをデータ化して客観視出来る数値がありません

そのためSCUで働く看護師は、患者に現れる微弱な神経徴候を的確に発見し、治療に役立てるという非常に細かな気配りと脳卒中患者に対する深い知識が必要になります。

各チームとの橋渡し役

日常生活を取り戻すための呼吸器系の支援チームや摂食嚥下の支援チームなど多くの分野との橋渡しを行うことも看護師の仕事なります。

また、脳卒中の治療は急性期の治療から日常動作の復帰支援までかなり広範囲に及び、各チームとの高度なコミュニケーションが必要となります。

患者のリハビリをサポート

私が勤務していたSCUでは治療の一環として、リハビリもおこなわれます。

患者の状態によってリハビリテーションの内容も変わりますので、看護師としてリハビリをサポートすることが仕事となります。

脳卒中のリハビリテーションは長期化することが多く、長い間患者をサポートしなければなりませんでした。しかし、じっくりと患者と向き合えるので、患者の回復を実感できることは、私にとって魅力でした。

SCUで働いて感じた看護師のメリット・デメリット

SCUで働いて感じた看護師のメリット・デメリット

SCUで私が働いて感じた看護師のメリット・デメリットを説明していきます。

SCUに転職や異動を希望している方は参考にしていただければ幸いです。

看護師としてのやりがいを感じた

看護師として意思疎通もままならない脳疾患の患者を介護する忍耐力や、その家族を精神的に支える心の強さが必要でした。

また、福祉関係やメンタルヘルスなどの勉強も並行して自主的に行う寛容さも求められます。

SCUの看護師として働き、プレッシャーも大きいですが、看護師として非常に遣り甲斐のある場でした。

急変を早い段階で発見し大事に至らなかったときや入院時に完全麻痺に近い状態であった患者が治療・リハビリによって回復したときなど大きな達成感を感じられます。

患者や家族の笑顔に私たち看護師の努力が報われることが身をもって経験できる職場です。

どんなに頑張っても救えない命がある

救急搬送から手術などを経ても残念ながら救えない場合も少なくありませんでした。

脳卒中は急激な発症となるため、いつも通り元気に出勤したはずの家族が急に亡くなってしまうケースもあります。

そういった家族のケアも求められるのですが、やはり家族の「どうして」という思いを受け止めることに辛さを感じることは沢山ありました。

急変前に急変を体で感じられるようになる

経験を重ねると急変前の雰囲気で患者の急変を察知できるようになりました。

これは言葉で説明するのは難しいのですが、入院時の検査や症状によってはあらかじめ急変しやすい状況なのか分かるようになります。

レベルの高いスキルを習得できた

SCUで働いたことで、非常に高いレベルのスキルが習得できました。

多くのSCUがある病院は、脳卒中を専門としていることや、研修や教育体制がしっかりしていることも関係していると感じます。

脳卒中は近年死亡率も高く、最新の知識が必要とされている病気ですので、病院側としても脳卒中の知識を有している看護師を求めていることが多いです。

SCUは緊急性が高いハードな職場ですが、働き続けることで、その後の転職活動にも有利になりました。

年齢的に忙しさについていけないと感じた

とにかくSCUで働く看護師は毎日が忙しく、常に急変リスクがある患者と向き合うことで看護師の精神的・身体的な負担が大きく長年続けるには大変な職場です。

看護師として30代まではどんなに忙しくても頑張れたことが40代を過ぎると頑張れなくなります。

私はSCUでの仕事は好きでしたが、身体能力の衰えに気づかされる時が来て40代で転職をしました。

忙しい時間に疲れてしまったことが大きな原因なのですが、やはり常に緊張を強いられ、時間と戦わなければいけない場で働き続けることは限界がありました。

私が勤務していたSCUの場合、夜勤も月に7~10日前後はシフトに組まれるため、プラベートの時間が一般看護師より制約されました。

まとめ

私が経験したSCUでは時間に追われる忙しい職場でしたが、とても看護師として「やりがい」がある職場だったと感じます。

だからこそ体力がある若い世代の看護師にはぜひおすすめしたい職場です。

SCUで身に着けた知識や技術は他のどの診療科でも通用するので看護師を続ける以上、損はありません。

病院の中で一生ものの知識・技術が身に付く場所はそう多くはないと思いますが、SCUで看護師として脳卒中のスペシャリストを目指してみてはいかがでしょうか。

当サイトおすすめの看護師転職サイト3選!

当サイトおすすめの看護師転職サイト3選!

看護師転職ガイドを運営する株式会社pekoがおすすめする、看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)3選をご紹介します。

こちらでご紹介する看護師転職サイトは、以下のサービス内容が充実しています。

  • 看護師の転職支援実績が豊富
  • 転職支援サービスの内容が充実
  • 履歴書・職務経歴書の添削、面接対策が充実
  • 保有する看護師・看護職求人の多さ
  • 担当者や紹介される求人の質の良さ

特に迷われる方は、2社から3社程度無料会員登録を行い、ご自身で比較しながら利用する看護師転職サイトを最終的に一つに絞り込みましょう。

 

看護師求人数が断トツで豊富!レバウェル看護(旧 看護のお仕事)

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
運営会社レバレジーズメディカルケア株式会社
公開求人数140,163件
(2024年12月2日時点)
非公開求人豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤
対応施設総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・看護師の転職求人が豊富
・転職支援サービスが手厚い
・転職の相談から行える
・院内・施設内情報に強い

公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/

 

丁寧で的確なアドバイス!マイナビ看護師

マイナビ看護師

転職相談面接対策条件交渉退職相談
2重丸2重丸2重丸2重丸
サイト名マイナビ看護師
運営会社株式会社マイナビ
公開求人数82,343件
(2024年12月2日時点)
非公開求人とても豊富(保有求人全体の約40%非公開)
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー
対応 雇用形態正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他
対応 勤務形態常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従
対応施設病院、クリニック・診療所、美容クリニック、施設、訪問看護ステーション、看護師資格・経験を活かせる一般企業、治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設 、その他
対応 診療科目美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科
対応配属先病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・転職の相談から行える
・キャリアアドバイザー親切丁寧
・退職交渉も可能
・企業系のレア求人を豊富に保有

公式サイト:https://kango.mynavi.jp/

 

転職・キャリアの相談なら!ナースではたらこ

ナースではたらこ

転職相談面接対策条件交渉退職相談
まる2重丸2重丸三角
サイト名ナースではたらこ
運営会社ディップ株式会社
公開求人数95,367件
(2024年12月2日時点)
非公開求人豊富
対応職種正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 勤務形態常勤、非常勤、日勤のみ、夜勤専従
対応施設病院、クリニック、介護施設、デイサービス、訪問看護、企業その他
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴・非公開求人が豊富
・希望条件に合う求人が見つかりやすい
・希望する病院・施設へ転職可能な逆指名転職がある

公式サイト:https://iryo-de-hatarako.net/

 

このサイトの運営者情報

運営会社株式会社peko
会社ホームページhttps://peko.co.jp/
所在地〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目1-16 BIビル6F
代表取締役辻󠄀 昌彦
設立2015年6月
資本金14,000,000円
事業内容
  • 有料職業紹介事業
  • キャリアメディア事業
  • インターネット広告事業
  • SEOコンサルティング事業等
厚生労働大臣許認可有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-314509
(厚生労働省職業安定局: 職業紹介事業詳細
特定募集情報等提供事業:51-募-000760
連絡先03-5324-3939 (受付時間:休日、祝日を除く10:00~17:00)
お問い合わせhttps://peko.co.jp/inquiry
監修者情報著作者・監修者情報・コンテンツポリシー

参考文献等

総合監修者

キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

関連記事

最新コンテンツ

看護師の転職準備

看護師の転職準備

看護師の転職求人

看護師転職求人

看護師の転職サイト

看護師転職サイト

看護師の転職必要書類

看護師の履歴書

看護師の病院見学(転職時)

看護師の病院・施設見学

看護師の面接対策

看護師の面接対策

看護師の退職

看護師の退職

看護師の内定・入職

看護師の内定・入職

看護師の転職後

看護師転職後の悩みやトラブル

看護師の年代別転職

年代別看護師転職

看護師のライフスタイル別転職

看護師のライフスタイル別転職

看護師の勤務先別転職

勤務先別の看護師転職

看護師の診療科別転職

診療科・部署別の看護師転職

現役看護師「なるにわ」ガイド

現役看護師の「なるには」ガイド

看護師派遣

看護師の派遣

TOP

株式会社peko

法人番号:4010001168708

〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目1-16 BIビル6F

株式会社pekoは、厚生労働大臣より有料職業紹介事業の許可うけ、人材紹介・転職支援サービス関連等を提供している企業です。

職業紹介事業者許可番号:13-ユ-314509

当サイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。